「プロの凄技」が見られる空港は? 奥深き「タキシング」の世界 ANAパイロットに聞く
大空港だからかんたん! とも限らない
また、誘導路が張り巡らされた大空港でも、たとえば成田空港のB滑走路と第2、第3ターミナルを結ぶ道は、用地取得の関係などから一部誘導路が弧を描いていることも。こういった所を走る際、パイロットにとって「プロの技」はあるのでしょうか。
「成田空港B滑走路に到着した後のタキシングは、時差や徹夜もある10時間以上のフライト後に走ることもあるため、いつもより気を払っています。成田空港の誘導路は徐々に改善されていますが、幅も狭めなうえに曲線となっている部分がまだ一部で残っています」(ANAのパイロット)
またANAのパイロットによると、海外では誘導路の幅が狭く旋回や隣の誘導路とのすれ違いに注意を要する場所があり、神経を使う場合もあるそう。アメリカのシカゴ・オヘア空港やジョン・F・ケネディ空港(ニューヨーク)の場合、ANAが運航する機種の中で大型のボーイング777-300ER型機では通行できない、旋回できない誘導路が複数あり、専用のチャート(空港地図)を見ながらタキシングする必要があるといいます。
このようにひとえに「タキシング」といっても、空港によって様々な特徴があるようです。パイロットはこのような諸条件の中、発進、停止、旋回時にできる限り利用者にG(加速度)を感じさせないような操作を工夫しているといい、これも「プロの技」と話します。
【了】
現在の新型機はエンジンのアイドル・スラストが強力なので、アイドルのままでも加速してしまいます。
そこで速度 (GS) が30ノット程度まで増加したならブレーキを使って10ノット程度まで減速した後、ブレーキを放し、加速後に再びブレーキで減速することの繰り返しなのです。
1mm単位でスラスト・レバーを調整などと ANA のパイロットが言う訳ない。