モーリシャスでの商船の原油流出に出動 海保「機動防除隊」 海洋汚染対策のプロ集団とは?

海上保安庁の任務は領海警備や人命救助だけではありません。海洋汚染対策もそのひとつです。しかし海を汚す危険物質は多岐にわたり、なおかつ専門知識も必要なため、海上保安庁には専門部隊が作られました。

唯一無二の存在「機動防除隊」の足跡

 機動防除隊は、いまから四半世紀前の1995(平成7)年に誕生しました。誕生のきっかけは、日本が油濁事故による海洋汚染への対応と協力を明文化した国際条約「OPRC条約」に批准したことで、海上防災体制の強化が求められたからでした。その一環で、アメリカ沿岸警備隊に編成されていた環境汚染対策の専門部隊である「National Strike Force:NSF」を参考に誕生しました。

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機動防除隊が配置されている海上保安庁の横浜海上防災基地(2020年1月、柘植優介撮影)。

 当初は、横浜市に本部を置く第3管区海上保安本部内において2隊8名体制であったものの、1997(平成9)年に日本海でのナホトカ号重油流出事故や、東京湾でのダイヤモンド・グレース号原油流出事故が相次いで起き、これらへの対応から機動防除隊の重要性が認められたことによって、1998(平成10)年4月に3隊12名に拡充されます。

 併せて各種資機材を整備・備蓄するための専用施設として、横浜海上防災基地内に機動防除基地が新設されました。

 2007(平成19)年には、有害危険物質(HNS)による汚染事故への対応能力を充実させるため、部隊は4隊16名に増強されたほか、近年ではトップの基地長を補佐するためのポジションとして業務調整官が新設され、19名体制となって現在に至っています。

【写真】赤い作業服はエリートの証「機動防除隊員」

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