「各駅停車のスーパーカー」って何だ!? 伊豆急「リゾート21」35年活躍の背景

運転席の後ろは展望席 それを生かした運転士の工夫

 伊豆急「リゾート21」は、「運転士の目線をお客さまに楽しんでいただこう」というのもコンセプト。運転席の後ろへ階段状に座席が設置され、多くの席から眺望を楽しめるようにされています。

 乗客はまさに運転士気分ですが、背後からの視線を、運転士はどう思うのでしょうか。

「正面の窓ガラスに展望席の様子が反射してうつるなどし、気になることもあるそうですが、最初は運転訓練のため指導役と2名でしばらく乗務することもあり、そのうち慣れるようです(笑)」(伊豆急ホールディングス 川口 良さん)

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伊豆急「リゾート21」の展望席(2020年7月、恵 知仁撮影)。

 この開放的な運転席を生かした取り組みも行われています。

 伊豆急行線は、伊東駅で接続するJR伊東線と直通運転を行っており、伊東駅では伊豆急とJR東日本で、乗務員が交代します。

 このとき、交代で乗り込んできた伊豆急の運転士は、まず乗客に対し「ご利用ありがとうございます」と一礼してから、運転業務を始めるようにしているそうです。「おもてなし」の意味と合わせて、路線が伊豆急に変わったこと、すなわち「伊豆急」の存在を分かりやすく伝えることができ、運転士たちが自発的に進めた取り組みといいます。

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