「各駅停車のスーパーカー」って何だ!? 伊豆急「リゾート21」35年活躍の背景

いまや各地で人気の観光列車。そのひとつの先駆けとして登場した車両が、35周年を迎えました。伊豆急2100系電車「リゾート21」。どのような車両なのか、長く愛されるためどんな工夫や努力をしてきたのか、取材してきました。

特に窓ガラスへ気を配っている「リゾート21」

 そして1993(平成5)年7月デビューの伊豆急「リゾート21」5次車はいま、北海道にいます。

 東急が運行する豪華観光列車「THE ROYAL EXPRESS(ザ・ロイヤルエクスプレス)」に生まれ変わったのち、北海道胆振東部地震の復興支援として今年7月に渡道。まもなくの8月28日(金)から、道内での運行が始まります。なお伊豆急は、東急グループの企業です。

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伊豆から北海道へ輸送される「ザ・ロイヤルエクスプレス」(2020年7月21日、恵 知仁撮影)。

 今回、取材で実際に「リゾート21」を見ましたが、車体が塩で腐食しやすい海沿いを30年以上にわたり走ってきたにも関わらず、少なくとも外観上は、痛んでいる印象はありませんでした。

 伊豆急の車両は、塩対策で3日に1回の洗車機にくわえ、10日に1回、外板を手洗いしているそうです。また眺望が売りの「リゾート21」は、「お客さまに東伊豆海岸線の良いところをご覧いただきたい」という思いから、特に窓ガラスは気を使って清掃しているといいます。

 35年にもわたる活躍の背景には、進化と、日々の努力がありました。

【了】

【写真】電車を「ペリーの黒船」にしてみた

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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