〈PR〉リユース品はこれが人気! いまさら人には聞けない? 鉄道模型の奥深い世界(3)
鉄道模型のリユース品は、どんな車種、メーカーが人気なのでしょうか。新品市場とはまた違った傾向があるようです。
鉄道模型のリユース品、どんな物が人気?
こんにちは、リユースエバンジェリストの高野です。前回まで2回にわたり鉄道模型について説明してきました。
・第1回 Nゲージとは?~その魅力~
・第2回 鉄道模型は「自分にあった」方法で入手しよう
特に第2回ではお目当ての模型を入手するにあたり、新品購入だけでなくリユース品まで視野を広げることで、そのハードルが下がることを紹介しました。第3回の今回は、リユース品市場ではどのような鉄道模型に人気が集まっているのか、ということについて触れてみたいと思います。
まずはゲージ(スケール)別でのリユース品販売割合を見てみましょう。連載第1回でも触れましたが、昨今の人気がそのまま「Nゲージ」の圧倒的シェア(約70%)につながっています。しかし一方、「HOゲージ」(約30%)も結構なシェアを占めています。
実は、日本国内の新品市場では、Nゲージが80%、HOゲージが20%といわれているため、HOゲージのリユース品の販売シェア(30%)は、新品市場より10ポイントほど多いことが分かります。なぜこんな現象が起きるのでしょうか。
前回、Nゲージのうち、カタログに載っているものはリアルタイムで購入するのが難しいと書きましたが、Nゲージよりもシェアの低いHOゲージはさらに入手困難な状況なのです。そのため新品市場とは異なり、リユース品の市場ではより需要が高くなります。また、いまでこそプラスチック製のHOゲージが当たり前になりましたが、当時は高価な真鍮(しんちゅう)製がほとんどです。そうなると、少しでも安価に入手できるリユース品市場では、新品よりもシェアが拡大するのは当然といえるのです。
人気メーカーは外国からもランクイン
それではメーカーランキングを見ていきたいと思います。大方の予想通りNゲージをメインとするメーカーがトップ3に入りました。1位はKATO。国産Nゲージ第一人者としての風格でしょうか。2位はTOMIX、3位はマイクロエースです。鉄道模型業界への参入順に順位もそのままで、おもしろい結果といえます。
そして、私自身も予想外の結果だったのが、4位のドイツの鉄道模型メーカー「メルクリン」(ヨーロッパにおける鉄道模型シェアNo.1)です。他社に比べてHO・N・Zの各ゲージの商品ラインナップを豊富にそろえていることも要因と考えられますが、現在の日本の新品市場で「海外製品」がランクインするのは相当に難しい状況ですので、このランキングはリユースならではだったのではないでしょうか。
5位は天賞堂。鉄道模型に憧れた方なら一度は耳にしたことがある老舗メーカーです。真鍮で作られた模型はまさに芸術作品。このメーカーの特徴は、量産品も生産しているものの、基本再生産されることのない「1回こっきり」を作っているところにあります。これも、リユースならではランクインといえるのではないでしょうか。近年、天賞堂では、サウンド機能を搭載したものやプラスチック製の車両も作っていますが、リユース品市場では、主に2000(平成12)年以前に発売された車両の需要があるようです。
人気車種1位は「特急車両」
さて、ここからは、少し視点を変えて「車種」も見てみることにしましょう。
堂々の1位は「特急車両」でした。「L特急」をはじめカラーリング変更だけではなく、デザイン性に富んだものが多いのも特急車両の魅力かもしれません。
2位は「電気機関車」。日本の鉄道の歴史で一番活躍をしていたのではないでしょうか。車種もそうですが、同じ車種でも多くのバリエーションが発売されているのも「電気機関車」の特徴です。客車をひいても良し、貨車をひいても良し、と複数所有して楽しまれる方が多いようです。
3位は意外にも「私鉄」です。「蒸気機関車」「新幹線」と大差はないものの、こちらは予想外の結果でした。「ご当地」という印象がどうしても強いことから、メーカーは作りにくいのではないかと予測していたのですが、私鉄の内訳を見てみると「小田急」「近鉄」「東武」が上位3社でした。
これは何を意味するのでしょうか。そうです、この3社とも看板特急を走らせている鉄道会社なのです。小田急は「ロマンスカー」、近鉄は「ビスタカー」、東武は「スペーシア」。形状は大きく変化しつつも、長年親しまれている人気車種ですね。
上位3車種を改めて振り返ると日本人はつくづく「鉄道の旅」が好きなんだと思わせる内容でした。単なる輸送手段ではない、そんな魅力が鉄道模型ファンの心をつかんでいるのではないでしょうか。
リユースならではのレア物、逸品を紹介!
最後にせっかくですので、番外編として、リユースならではのレア物、逸品を少しご紹介します。
マスコン型コントローラー TOMIX N-S2-CL、KATO ECS-1
共に入荷をするとあっという間に売れてしまう大人気商品です。
マスコン型コントローラーとは実際の鉄道車両の運転台を模したコントローラーを指します。やはり鉄道の運転といえばマスコン。ゲーム『電車でGO』でも専用のコントローラーが発売されて大変人気でしたが、やはり臨場感は大切ですね。
特にこの2機種は定価もTOMIXは約12万円、KATOは約8万円とNゲージの価格帯を考えると大変高価です。それでもいまなお、リユース品市場で大きく価格下落せずに人気を保っているのは、機能・質感・存在感のどれをとっても妥協なく、かつ運転する臨場感を見事に再現しているアイテムだからだといえるでしょう。リユースで見つけることがあればぜひ一度手にしていただきたいですね。
エンドウ製 リニアモーターカーHSST-03
鉄道模型といって良いのか判断に困りますが、HOゲージスケールのアイテムです。
つくば万博(1985年)でその姿をお披露目した車両が、まさかの製品化されたものです。2015年にトミーのプラレールからリニアモーターカーが出ましたが、この商品はさかのぼること30年近く前になります。動く状態で手に入るのが奇跡のようですが、実は完動品がオークションなどでたびたび見受けられます。
いまでも後継機と呼んで良いのか分かりませんが、愛知高速交通の「リニモ」が営業していますね。ぜひ現在の技術で商品化してほしいものです。
マイクロエース製 『銀河鉄道999』車両セット
本来のジャンルでいうと「フィギュア」でしょうか。アニメキャラクターの立体化は、当時大いに反発があったのを覚えています。鉄道模型ファンからは実在しない車両の立体化は少し抵抗があったようです。
しかし、蓋をあけてみたら即完売になりました。1/150の鉄郎やメーテルも再現しつつ、さらには「超時間重力砲」を備えた戦闘車両付きという出来栄え。確かに鉄道模型ではありませんね……。現在では、その完成度の高さから、いまなお入手を望むファンが多いアイテムです。
エンドウ製 都営地下鉄10-000形電車(Nゲージ)
最後の逸品はまたもやエンドウ製の数少ないNゲージです。HOゲージを作っている印象が強いメーカーですが、一時期Nゲージも製造していたことがあります。その数少ないNゲージ商品のひとつである「都営新宿線10-000形電車」は、ボディはプラスチックではなく、エンドウの持つ真鍮の加工技術を駆使したアイテムであることから、Nゲージにもかかわらず、とても重厚感のある車体です。レアものではあるものの、残念ながらプラスチックで代用の効く車種で特に高騰はしていないアイテムでもあります。
とはいえ、鉄道模型の歴史に触れる意味では興味深い商品です。一度手に入れてみるのも良いのではないでしょうか。
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今回はリユースならではの市況を基にした商品の話を紹介しました。ネット時代の現在、本当に多くの鉄道模型に出合えるのはすばらしいことだと思います。趣味のものは、時にはそのまま処分されてしまったり、限られた範囲でしか入手できなかったりするのがほとんどでしたが、いまやリユース品はネットにあふれ返っています。リユースをうまく活用することでさらに趣味の幅を広げていただくのが、私の願いでもあります。
まだリユースの世界に足を踏み入れていない方は、ぜひこの機会に体験をしてみてください。多くの感動と感激を得られると約束します。次回もぜひお楽しみに。
「鉄道模型高く売れるドットコム」
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【了】