「徘徊型兵器」って何? コスパ最強「自爆型ドローン」でハイテク兵器不要時代到来か

「高価なハイテク兵器が飛び交う」という現代戦争観はもはや古いかもしれません。無人航空兵器、いわゆるドローン兵器は比較的安価なうえ戦車も撃退できるとなればコスパ最強、使わない手はないことでしょう。その最新事情を追います。

「カミカゼドローン」は対策できるのか

 視界の狭い市街地戦闘に偵察用小型ドローンを使うことも一般化してきましたが、敵を見つけても攻撃するには別の手段を講じなければなりませんでした。敵がそこに隠れているのが分かっているのに、直接これを攻撃できないというイライラを解消してくれる徘徊型兵器が、少人数の歩兵戦闘で使えるポータブルなイスラエル製「ファイアフライ」です。

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イスラエルの軍事防衛関連企業ラファエルのコンパクトな徘徊型兵器「ファイアフライ」(画像:ラファエル)。

 2基の電動モーターで駆動する折り畳み式二重反転ローターで飛翔し、制御は軍標準規格の双方向データーリンクタブレットで簡単に行え、個人でバックパックに入れて携行できます。バッテリーを2個搭載する偵察タイプと、バッテリー1個と爆薬を搭載する自爆攻撃タイプが選択できます。

 収納時は縦横80mm、長さ400mm、重量3kgの筒状にパッケージされており、建物の裏や路地をのぞきたいときに、バックパックからさっと取り出して飛ばせる気軽さで使用できます。搭載炸薬量は350gであり、手りゅう弾と同等レベルです。

 対抗する近接防空システムも進歩してきており、ドローンも無敵無双状態ではありませんが、いまの所ドローンは安価であり、対費用効果からドローンの方が有利なようです。「ファイアフライ」のように、翼をもった手りゅう弾がとんでもない方向から飛んで来たら対処しようがありません。

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「ファイアフライ」からの空撮画像と歩兵による使用イメージ(画像:ラファエル)。

 各国の軍やメーカーは新型ドローン開発とともに対ドローン対策にも知恵を絞っており、「矛盾」のようにシーソーゲームは続いています。地上部隊は常に上空から見られていることを意識し空を見上げます。あるアメリカ陸軍将校はこれを「一個大隊の肩こり」と表現しました。

 徘徊型兵器による攻撃を、いくつかの海外メディアは「ドローンによるカミカゼ攻撃」と呼称しています。旧日本軍の神風特別攻撃隊が出撃したのは70年以上昔のことですが、「カミカゼ」が固有名詞としてグローバル化していることに日本人としては複雑な思いを抱かざるを得ません。

【了】

【写真】兵器を操るのもタブレットの時代

Writer:

1975(昭和50)年に創刊した、50年以上の実績を誇る老舗軍事雑誌(http://www.argo-ec.com/)。戦車雑誌として各種戦闘車両の写真・情報ストックを所有し様々な報道機関への提供も行っている。また陸にこだわらず陸海空のあらゆるミリタリー系の資料提供、監修も行っており、玩具やTVアニメ、ゲームなど幅広い分野で実績あり。

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コメント

5件のコメント

  1. 専守防衛の縛りを科せられてて、火器管制レーダーを向けて(銃口を向けるのと同じ)それを嘘で誤魔化す国が隣にあって、しかも政治家が「1発だけなら誤射かもしれない」とほざく日本にこそ、先制攻撃されても人命が失われないドローン兵器が必要だと思うけど

    TVでこういう話題に「でもロボット3原則が~」とフィクションの話する日本のマスコミは自律誘導のミサイル・遠隔制御のドローン・自律制御になるらしい先進無人戦闘機と、フィクションのアンドロイドの区別すらついてなさそう

  2. 我々はこのことを、このNEWSで知ってるが、一般の人はテレビでやってないから、知らないだろう。

    大丈夫か日本。

  3. 危険で困難な任務とされるSEADも「撃たせずに撃つ(`皿´)」を追求するから困難であって、撃墜されてもそれほど痛くない無人機なら容易なんですかね(@_@)

    もしかしたらレーダーを使うSAMが戦艦や騎兵のように歴史の役割を終えてしまうかもしれません(゜ロ゜)

  4. こういう兵器をさっさと導入しない。政府はどうなっているんだ。ただでさえ、予算が少ないんだからちゃんと頭を使って欲しい。時代によって変化する戦場の形を考えられないとは、やっぱり自衛隊の方針は米国の言いなりなんですね。なんか知らんがプロ市民どもがイスラエルとの無人機共同開発反対とかほざいているが、これからの戦場は無人機やらAIやらを活用しないとダメです。日本の安全保障の議論はなんで、軍隊による抑止を最初っから嫌悪してスタートすんでしょうか。意味がわからない。頼むから、日本の大学で軍事力を無視する国際政治学リベラル派の授業だけでなく、軍事力を無視しない国際政治学リアリズム派の授業もしてほしい。なんか「人類の歴史を見ていると戦争が多いからこれからの時代は過去を教訓として世界平和を目指そう。」とかいうことを何度も耳にするけれども、人類の歴史を見たらわかる。「ベトナムを原子時代に戻してやる」とか言っていたアメリカ軍の将校はA級戦犯と同じように、「人道に対する罪」で裁かれたのか?侵略戦争を起こしたブッシュは「平和に対する罪」で裁かれたのか?両者とも裁かれていない。何故か?それは軍事力が強く周りの国が刃向かえないからである。中国に勝ちたかったら、抑止力を強くしよう。

  5. 爆撃に大量に搭載したらやばそう

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