駅員悩ませ遅延の原因に ワイヤレスイヤホンの落とし物増加 JRが注意呼びかけ

駅のホームで、利用者が身に付けるワイヤレスイヤホンを線路に落とすケースが増えており、JRが注意を呼び掛けています。このような線路への「小さな落とし物」、駅員にとってはなかなか厄介なようです。

拾うには列車を止めなければならない

 山手線などを管轄するJR東日本東京支社が、2020年11月4日(水)からの約2か月間、「線路に落とさないで! ワイヤレスイヤホン」と銘打ち、駅などで注意を呼び掛けるキャンペーンを行います。

 同支社がワイヤレスイヤホンに着目した注意喚起のキャンペーンを行うのは初めて。「ワイヤレスイヤホンの落とし物は以前から目立っていましたが、数えてみると、東京支社管内の全78駅において、3か月で約950件も発生していることがわかりました」(JR東日本東京支社)

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JR東日本八王子支社管内の駅で見られるポスター。ワイヤレスイヤホンの線路への落とし物は全国的に問題となっている(2020年10月、乗りものニュース編集部撮影)。

 ふだんワイヤレスイヤホンを使うという30代男性は、「耳からポロッと落ちることがあるんですよね。そして小さいから失くしやすい」と話します。

 JR東日本東京支社はワイヤレスイヤホンのほか、拾得しづらい小さな落とし物として、指輪や小銭などを挙げます。

「ある程度大きなものであれば安全拾得器(いわゆるマジックハンド)ですぐに拾うことができますが、小さなものを線路に落とされると、列車を一時止めたうえで対応する場合があります。2、3分の小さな遅れが積み重なる恐れがあるほか、時間帯によっては拾得までお待ちいただかなければなりません」(JR東日本東京支社)

 すぐに拾うことが難しい、こうした小さい落とし物。同支社によると終電後に捜索を行うこともあり、落とし主の手元に戻るまでに時間を要する場合があるそうです。

【了】

【写真】ワイヤレスイヤホンを拾う駅員

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コメント

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2件のコメント

  1. 電車を止める、遅らせる場合はそれなりに費用を請求する旨、公にしたほうが良い。
    もともと、落とす可能性のある製品を使うユーザーが悪いので、請求費用が製品の購入費より高いなら落とし物の申告も減るだろう。

  2. そもそも論ですが…
    (ワイヤレスだろうがワイヤードであろうが)公共の場所でイヤホン(そして眼下にスマートフォン)なんて、周囲で何が起こるか分からないんだし、そういう意味でも危ないと思うけどなぁ。