そういえば… かつて駅で見られたもの なぜ消えた? 思わぬ形で復活した伝言板がある

鉄道の駅でよく見かけたのに、最近は目にする機会がめっきり減ったものとして、喫煙所や水飲み場、伝言板などがあります。世相を反映して消滅していったものたちですが、中には思わぬ形で復活した例もあります。

時代の流れの中で姿を消す喫煙所や水飲み場

 かつては鉄道の駅で見かけたものの、最近、特に都市部ではめっきり見られなくなったものがいくつかあります。

 たとえば喫煙所や灰皿は、2002(平成14)年に施行された健康増進法などに基づきJRや大手私鉄が行った禁煙化で、新幹線を除く都市部の駅から姿を消しました。かつてはホーム上で「喫煙所を除いて禁煙」といった放送もなされていましたが、そのスペースは現在、待合室として活用されているケースも多くあります。

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近鉄名古屋線・三岐鉄道三岐線の近鉄富田駅構内に置かれていた灰皿。2019年に駅構内は終日禁煙となっている(2018年7月、伊藤真悟撮影)。

 同じく駅のホーム上にかつてあったものに水飲み場や冷水器が挙げられます。水飲み場の歴史は古く、かつて蒸気機関車が走っていたころ、煤煙で汚れた顔や手を洗うために設置されたのが始まりといわれています。

 時代は下り冷水機能を備えたものも登場しましたが、ペットボトルなどに入った飲料水が普及したこともあり、水飲み場の需要は低下しました。今では設備の老朽化やいたずら防止の観点からも、都市部の駅ではほとんどが撤去されています。

【写真】懐かしい駅弁立ち売りの風景

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