「ドラフト1位指名」その日も改札業務中 鉄道員出身のプロ野球選手 そしてまた鉄道へ

JRグループなどの鉄道会社は、鉄道員としての業務を行いながらプレーする社会人野球チームを抱えています。プロ入りを果たす選手も多い中で、近年は引退後に鉄道会社へ戻るケースもあるようです。

10年間でプロ入り20人近く?JRの野球チーム

 JRグループは、東日本・西日本・東海・四国・九州の5社がそれぞれ社会人野球のチームを運営しています。いずれも地域でトップクラスのチーム力を誇り、同じJRグループのチームが都市対抗野球などで対戦することも珍しくありません。

 そして、JRが運営するチームは毎年のようにプロ野球選手を輩出し続けています。

 近年活躍している顔ぶれだけでも、広島・田中広輔内野手(JR東日本/2013年ドラフト3位)や、ソフトバンク・加治屋 蓮投手(JR九州/2013年ドラフト1位)など、そうそうたる顔ぶれです。

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鉄道の仕事の傍ら、プロ野球選手を目指す人も少なくない。写真はイメージ(画像:coward_lion/123RF)。

 特に「JR東日本硬式野球部」の活躍が目覚ましく、都市対抗野球でも平成時代に優勝1回、準優勝2回の成績を残し、この10年で20名近くの選手をプロの世界に送り出しています。近年では、一軍定着を果たしつつあるソフトバンク・板東湧梧投手(2018年ドラフト4位)や、2020年のシーズン後半に初完封勝利を果たしたオリックス・田嶋大樹投手(2017年ドラフト1位)の活躍が記憶に新しいところです。

 JRが運営する野球部の選手たちは、試合前には練習に専念しながらも、都市対抗野球大会や全日本クラブ野球選手権大会といった重要な試合がない時期には、その多くが鉄道の業務に携わります(ただし「JR北海道硬式野球クラブ」は2017年にクラブチーム化したため、他の社員と同じ業務をこなす)。なかには、プロの世界に入っても鉄道員としての経験を生かしたり、引退後にまた鉄道の世界に戻ったりすることも。野球の経験は、どのような場面で生かされるのでしょうか。

【写真】元「都市対抗野球の星」が駅長の巨大ターミナル駅

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コメント

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3件のコメント

  1. 国鉄盛岡は盛岡市内に野球場を持っていた。

  2. 「JR東日本からプロ入りした元巨人・石川雅実投手のように」

    ドラフト上位での入団ながら2年で戦力外となって、
    野球以外の理由があったのでは? という憶測が流れているのを見た覚えもあるので、
    良いニュースです。

  3. 十亀にはもっと頑張ってもらいたい。
    引退後は西武鉄道で面倒みるよ。