「中部縦貫道」開通が“3年延期”へ 福井-岐阜の未開通部さらに遠のく “厳しい地質”と“湧水”で工事難航

福井~岐阜を結ぶ中部縦貫道の最後の未開通区間「大野油坂道路」の開通時期が、改めて示されました。

工事難航の「大野油坂道路」

 福井~岐阜を結ぶ中部縦貫道で最後に未開通として残る「大野油坂道路の九頭竜・油坂区間」の開通時期が、改めて示されました。

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大野油坂道路で工事が難航している新子馬巣谷橋。2025年3月現在(画像:国土交通省中部地方整備局)。

 2025年3月28日、福井県庁で第11回中部縦貫自動車道事業費等監理会議が開かれました。この会議は、事業費などを適正に監理することを目的に、国土交通省近畿地方整備局と福井県が連携し、事業の進み具合や今後の見通し、事業費などについて情報共有を図るためのものです。

 今回は、工事が難航している大野油坂道路(九頭竜・油坂区間)の進捗などが話し合われました。

 中部縦貫道は現在、福井県と岐阜県にまたがる北陸道~東海北陸道間約73kmのうち、大野油坂道路の九頭竜IC~油坂間15.5kmが建設中です。この区間は当初、「2026年春」に開通する予定でしたが、工事が難航して計画がいったん白紙になっていました。

 開通見込みを延期に追い込んだ主要因が、九頭竜湖畔に架かる新子馬巣谷橋(しんしばすだにばし、仮称)です。

 この橋は、大きな地滑り面の存在や、橋脚を支える基礎部分が沈下しない一方で完成済みの橋台は沈下するといった課題が発生していました。2025年1月に対策工法を決定し、現在は対策工法の準備に着手しています。

 しかし調査・検討・設計に約1年、対策工事に約2年を要するため、開通予定時期は当初の「2026年春」から約3年後ろ倒しの「2029年春」になるといいます。

 これは「工事が順調に進んだ場合」という条件付きですが、一方で、工程短縮の余地がないか引き続き検討を進め、半年程度の前倒し開通を目指すといいます。

 このほか、想定以上の湧水などに悩まされていた大谷トンネル(全長2853m)は、当初の計画から約5か月遅れて3月20日に貫通しています。

 新下半原トンネルは、大雪の影響で3か月ほど遅れてトンネル工事に着手しましたが、事前の追加ボーリングで蛇紋岩の層を確認しているといいます。蛇紋岩はもろくて崩れやすく、また、アスベスト(石綿)が含まれている可能性があるため、今後、工事の新たな課題になる可能性があります。

 また、建設中の大野油坂道路と並走する国道158号(現道)では、3月19日に大規模な斜面崩落が発生し、通行止めが続いています。これにより、新子馬巣谷橋の追加対策工事の着手に遅れが生じるなどの影響が出始めています。国交省は、その他の工事も含め、今後の工程への影響について精査を進める方針です。

【結構できてる!】中部縦貫道「福井~岐阜」未開通区間の現況(地図と写真)

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