舞台はずばり「離島」! 日本の防衛に関係ありまくりな米軍の新たな「戦い方」とは?
これまでの前提を打ち砕く「EABO」 その内容とは
いくらアメリカ軍が世界最強といえども、滑走路が破壊されれば戦闘機は発進できませんし、港湾が破壊されれば艦艇が補給を受けることも困難になります。そこで、アメリカ軍はこうした状況に対応するべく、新たなコンセプトの実現を目指しています。そのひとつが、海兵隊の進める「EABO」こと「遠征前進基地作戦」です。
冷戦が終結して以来、アメリカに軍事力で対抗できる国は事実上存在せず、そのためアメリカ軍は制海権や制空権を常に自らが有している前提で軍事力を整備してきました。
しかし、現在のように敵がアメリカ軍の活動を大幅に制約している環境下で戦うためには、まずはアメリカ軍が敵から制海権などを確保し、自らがスムーズに活動できる環境を取り戻さなければなりません。そこで重要になるのがEABOです。
「EABO」は、敵が占領している離島などを海兵隊が強襲して奪い返し、そこに長射程の対艦、対地、対空ミサイルやロケット、通信システムや情報収集センサーなどを運び込んでこれを前進基地とします。そして、そこから海軍と連携して敵の艦艇や航空機などの位置を把握し、これらをミサイルで攻撃したり、あるいは逆に海兵隊が持ち込んだセンサーで捉えた目標情報を海軍に伝達し、駆逐艦や航空機が攻撃を実施したりするのです。
さらに、前進基地は燃料や弾薬を味方の航空機や艦艇に補給する機能も備えています。これにより、アメリカ軍は継続して戦闘を行うことができるようになるわけです。
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