最近よく聞く「MaaS」ってなに? 東急のMaaS戦略担当課長に聞いた 東急がする意義

最近よく耳にする「MaaS」という言葉。いったいどんなものか、それでなにが変わるのか、東急のMaaS戦略を担当している森田課長に聞きました。「MaaS」には社会的な意義、そして「東急」という会社がやる意義がありました。

交通事業者にある「縄張り」と抵抗 崩すのが「MaaS」

――既存の交通体系を変える必要や、複数の交通事業者などを連携させる必要もありますね。

 交通事業者には“縄張り”がありますので、まず「MaaS」の目指すところである「シームレスな移動」を実現するという点で、抵抗があるものです(笑)

 現在、東急グループが事業を展開している静岡県の伊豆エリアで、東急が事務局になりJR東日本、伊豆急行と一緒に観光型MaaS「Izuko」の実証実験を進めているのですが、これは交通だけでなく観光施設、観光体験もワンストップで決済が可能。スマホさえあれば、伊豆中を快適に旅ができるというものです。

 ただ伊豆には、東急グループのほか小田急グループ、西武グループも事業を展開しており、それぞれ歴史的な背景を持っています。でもお客様には関係ありません。それを崩すのが「MaaS」です。

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東急で「MaaS戦略」を担当する森田課長(2020年10月、恵 知仁撮影)。

――森田さんの著書『MaaS戦記 伊豆に未来の街を創る』には、その苦労が書かれていましたね。

「Izuko」の実証実験を行うにあたって、相当にケンカしました(笑) バスが走っているところに、リクエストに応じて走るオンデマンド交通を立ち上げたら、バス会社にとっては「とんでもない話」となりましたが、のちにバス会社がそのオンデマンド交通の運営をしてくれるようになるなど、ケンカはしましたが、大事なパートナーです。

 伊豆の宿から路線バスで駅へ行き、列車で東京に帰るといった場合、路線バスと列車の時刻によっては時間のロスがあります。しかしオンデマンド交通なら、列車にあわせて移動できます。コロナもあって苦しいなか、地域の交通事業者が将来のために「やってみよう」となってくれたのは、大変いいことだと思っています。

【写真】伊豆で運行されている「各駅停車のスーパーカー」

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