「北海道の羽田空港」というには特殊すぎる!? 札幌に近い丘珠空港の日本唯一づくめ

場所を選ばず航空管制できる管制官、それが陸自の管制官!

 札幌丘珠空港の管制を担うのは、陸上自衛隊北部方面航空隊隷下の北部方面管制気象隊です。その名称通り、管制任務と気象観測任務の両方を担当しており、丘珠空港以外にも北海道内の陸上自衛隊飛行場、旭川と帯広の両駐屯地内飛行場(旭川空港、とかち帯広空港とは別)の管制業務を担っています。

 陸上自衛隊というと“小銃持って匍匐前進””戦車や火砲でドンパチ”といったイメージが強いかもしれませんが、ヘリコプターなどの航空機も保有しています。北部方面航空隊とは北海道の対戦車ヘリコプターや多用途ヘリコプターなどを運用する部隊です。それら航空機を運用するために飛行場の航空管制を担う管制気象隊を隷下に持っているといえるでしょう。

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陸上自衛隊丘珠駐屯地の正門。丘珠空港に隣接して設けられており、同空港の管制業務も担っている。中央奥に見えるのが空港の管制塔(乗りものニュース編集部撮影)。

 とはいえ、陸上自衛隊の管制官なので、海上および航空自衛隊の管制官とは違う側面も持っています。それは基地の外でも航空機の管制業務を実施すること。陸上自衛隊は有事の際、駐屯地の外に出て戦うことを想定しています。これはヘリコプターなどの航空機も例外ではないため、陸上自衛隊の航空科要員はすべて野外での任務達成が基本になっています。

よって管制気象隊も駐屯地を出て顔に迷彩を施し、偽装を付け、管制塔などない過酷な環境の中で管制業務を行います。実は陸上自衛官でも管制気象隊は演習に行かないと思う隊員が意外と多いといわれます。

【写真】服装も特殊すぎる丘珠空港管制員 そりゃ陸自ですから…

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