全国で最も魅力ない!? 「山武市」とは 交通の便「悪くない」 過去「太平洋市」案も
アクセス良いのに魅力度ビリ… なぜなのか
山武市在住の女性は「周辺自治体のネームバリューがとても強い」からではと、その理由を推測します。
「隣の市町村を見ると、九十九里町は、海水浴や海の幸を目当てに観光客が多く訪れる町です。八街市は全国的に落花生が有名です。一方、山武市にも本須賀海岸(旧成東町)や蓮沼ウォーターガーデン(旧蓮沼村のプール)といったレジャースポットや、関東有数のいちご狩り体験(旧成東町)なども出来るのですが、それらが『山武市』にあるということはあまり知られていないようです」(山武市在住の女性)。先出の会社員の男性も「山武市出身といっても『どこ?』と言われてしまうので、つい九十九里出身と言ってしまう」と話します。
また先出の女性は山武(さんむ)市というネーミングについても話します。
「成東は駅や役所や海、大きなスーパーも点在しており、蓮沼も有名なプールがあります。松尾も工業地域の顔があります。一方、旧山武(さんぶ)町は杉が有名ではあるものの、駅が駅員の常駐していない日向(ひゅうが)駅(JR総武本線)しかなく、大きなスーパーも1軒しかないのです。合併時『なぜ“山武”にした?山武郡から取ったのはわかるが、そもそもそんなに“山”ないじゃん』という住民の声も多かったことを覚えています」(山武市在住の女性)
この女性によると、山武市になるまでには紆余曲折があったそう。合併前は隣接する東金市や九十九里町を含めて「九十九里市」のほか、現在の4町村を集めて「つくも市(九十九の別読み)」「太平洋市」とする案もあったとのこと。「九十九里市」は東金市の反対により、「太平洋市」は「市町村が『太平洋』を名乗るな」といった批判が殺到したことなどから頓挫したそうです。
なお、山武市になる際、従前の「さんぶ」ではなく、「さんむ」へ名前を変えたのは、歴史的には「さんむ」の方が一般的で、これを反映したものとされています。
【了】
※内容を一部修正しました(11月22日12時05分)。
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