74式戦車にある外付け電話ボックスって? 欧米ではわざわざ増設した例も 使い方は?

陸上自衛隊の現用戦車3種のなかでも、いちばん古い74式戦車には、90式戦車や10式戦車で見かけない装備がいくつかあります。車体後部にある電話機もそのひとつ。どのように使い、誰と通話することができるのでしょう。

確実に交信できるのは無線よりも有線

 なぜ無線機があるにもかかわらず、74式戦車は使い勝手が限定される有線電話機を車体後部に備えるのか。それについて前出の戦車に詳しい人物は、次のように答えていました。

「無線はどうしても使用状況や周辺環境で聞き取りにくかったり、混線したり、場合によっては通じなかったりすることがあります。その点で有線は断線しない限り交信できるため、確実性をとるならば有線といえるでしょう。また有線は、傍受される可能性が無線よりも低いため、通信の秘匿性という点でも優れています」

 実際、自衛隊を始めとして各国軍とも、いまだに無線だけでなく有線通信も重視しているのは、そういったメリットを鑑みてという話でした。

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砂漠での訓練で、M1「エイブラムス」戦車の車体後部に増設された車上電話機で乗員と会話するアメリカ海兵隊員(画像:アメリカ海兵隊)。

 確実に交信できるというのは安心感とともに、連絡の瞬発性や交信時間の短縮などにも貢献します。そのため、アメリカ軍やイスラエル軍などでは、あとから戦車に車上電話機を増設する例があるとか。市街地で敵味方が近距離で戦うような状況では、有線式電話機の方が、無線機で交信するよりもダイレクトかつクリアな通話ができるためです。

 陸上自衛隊の戦車では、アメリカから供与されたM24「チャフィー」軽戦車やM4「シャーマン」中戦車が装備しており、それ以降も61式戦車などに設置されていたとのこと。その流れで74式戦車にもあったようですが、使用する機会がほとんどなかったせいか90式戦車や10式戦車でなくなり、74式戦車でも一部の車両では外してしまっているものもあるそうです。

 しかし前出したように、近年の中東地域での不正規戦などで、有線通信機の有用性が再認識されるようになっていることから、将来的には復活する余地もあるのかもしれません。

【了】

【写真】74式戦車の電話ボックスを開けてみたら……。

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コメント

1件のコメント

  1. M4シャーマンの後ろで米兵が通話してる写真を見たことがあったから、そういうものと思っていた。

    聞いた話だが、74式までは普通科隊員の車上への跨乗が想定されていたそうで、通話装置があるのもそんな関係があるのだと思う。

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