成田空港の超重要施設が「でっかいイオン」になるまで 伝説の鉄道貨物輸送の拠点

成田空港は国内で唯一、港から約50kmのロングパイプを用いて航空燃料を届けています。しかし、これは空港がオープンした当初からあったものではありませんでした。その前はどのような方法をとっていたのでしょうか。

パイプラインが間に合わない! さあどうする?

 そこで当座の輸送案として、成田空港近くまで燃料を鉄道で輸送し、そこから暫定パイプラインで空港内まで搬送する方法を設定します。燃料暫定輸送基地に、それまで空港建設用に整備していた市内の土屋地区にある資材置き場を使用することになりました。

 燃料は、千葉港頭から総武本線で佐倉駅、そこから成田線で成田駅というルートか、もしくは鹿島港から鹿島線から佐原駅、そこから成田線を経由して成田駅というルートの、2パターンの鉄道ルートで成田駅まで運ばれ、そこから専用線で土屋地区に設置された燃料暫定輸送基地へ。基地からは、成田空港の燃料備蓄タンクまで長さ約10kmの暫定パイプラインを伸ばすことで、空港内への燃料供給を実施していました。

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JR成田駅(画像:写真AC)。

 ただ、これについてもパイプライン自体の工事遅延があったほか、燃料暫定輸送に関しても、騒音問題だけでなく、安全性の確保など、地元との調整が課題として横たわっていました。そのため開港は、それがある程度クリアしたことで実現したといえるでしょう。

推測が多分に含まれるものの、成田空港は、新東京国際空港として1978(昭和53)年5月20日に開港するにあたり、少なくともその前の開港予定日である3月30日には、航空燃料暫定輸送の準備は整っていたはずです。

 鉄道輸送で使用する貨車は、国鉄タキ43000形貨車をベースに、安全性を向上させた改良型のタキ40000形タンク車が合計140両新造され、当初は全車両が航空燃料輸送用に用いられていました。このタンク車の横の専用種別標記には、ガソリン専用ではなく、灯油(A-1) 専用と描かれており、ジェット燃料輸送専用であることが伺えます。これらのタンク車を引っ張ったのは、ディーゼル機関車の国鉄DD51形800番台でしたが、鹿島や千葉から成田まで、10両以上の編成で航空燃料を満載していたことから、かなりの重さとなっていたのではないでしょうか。

【地図&航空写真】かつてあった航空燃料暫定パイプラインルート案略図

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コメント

1件のコメント

  1. タキ40000型は 転覆時などの保安度向上に配慮したために貨車の自重が大きくなり、荷扱いの勝手も変更されました

    一方で軸重は 15tに制限されるためにその分荷重が 3t減らされたため、列車として長く繋ぐと1列車で1両分程度運べる量が減ってしまうため輸送効率が悪くなるため閑職に追いやられたので…

    軸重が他形式より大きいから ではないですね

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