8車線あっても一方通行なぜ? 東京や大阪の都心部 もとは双方向通行だった

幹線道路も一方通行にするとどうなる?

 警視庁によると、東京の日本橋周辺の一方通行化も大阪とほぼ同時期、1971(昭和46)年3月頃に実施されています。同じ月、この地には首都高(6号向島線 江戸橋JCT~向島および7号小松川線)が開通していることから、それに合わせたものと考えられます。

 この頃は、大阪、東京、名古屋など都市部で交通渋滞対策としての一方通行化が多く計画・実施されていました。警視庁は日本橋周辺の清州橋通りや水天宮通りの一方通行化は「都心部の交通混雑を緩和し、交通の円滑化を図るため」としています。

 警察庁は交通規制基準で、一方通行の目的を「車両の相互通行に伴う複雑、危険な交通状態を単純化して交通容量を増大させ、交通の安全と円滑を図る」としており、次のような場所を挙げています(一部抜粋)。

・交差点における交通流の整序化、単純化、安定化を図る必要性が特に高い都市部の幹線道路等。
・変則または多岐の交差点と接続し信号処理上交通流を単純化する必要がある道路。
・一定方向への交通量が著しく多く、交通の円滑を図るため必要がある道路。

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清州橋通りの一方通行出口にあたる浜町中ノ橋交差点付近(中島洋平撮影)。

 また、「通過交通を排除する必要がある生活道路」など細い道についても同様です。

 交通の流れを単純にする一方通行化。これまで、幹線道路においては交通量の増大、生活道路においては交通量の減少のほか、通過時間の向上、事故の防止、CO2(二酸化炭素)の減少など、様々な効果が認められています。

【了】

【地図】まるで一方通行のダンジョン カーナビ画面がすごいことになる日本橋浜町付近

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