「あの線、踏んでいいの?」 都内の路上に出現した「黄色の破線」ペイント 意味は

都内のある交差点で、見慣れない「黄色の破線」の路面ペイントが登場しました。実は警察庁が導入を検討している道路表示の試行ですが、どのような意味があるのでしょうか。同じ意味でもう1種類、別デザインのものも試行中です。

車線境界線ではなく「注意喚起の表示」

 2021年1月16日(土)から、都内の交差点に見慣れない「黄色の破線」のペイントが登場しました。

 場所は台東区の入谷交差点で、国道4号南行きの交差点手前にペイントされています。ここでは交差点の60m手前から車線境界線が「進路変更禁止」を示す黄色の実線になりますが、そのさらに30m手前から、白の破線の境界線を挟み込む形で、より細かな黄色の破線が設けられました。

 破線はよく見ると一つ一つが平行四辺形をしており、遠くからだと、バドミントンで使うシャトルの羽のようなものが並んでいるふうに見えなくもありません。こうした細かな破線による表示は、たとえばカーブの手前で車線の両側に白の破線を配置して減速を促す通称「減速レーンマーク」などが存在するものの、黄色の破線は珍しいでしょう。

Large 210118 hasen 01

拡大画像

入谷交差点。青く囲った部分が導入された新しい表示(乗りものニュース編集部撮影)。

 このペイントの意味は、「この先、車線変更禁止になりますよ」ということ。警察庁が新しい注意喚起表示として試行しているものです。

 1月15日付けの朝日新聞の記事によると、ドライバーから「進路変更禁止の標示が分かりにくい」との声があるため、その規制をわかりやすくする意図があるとしています。

 入谷交差点付近で現場の様子を見守っていた警察官に聞いたところ、「違反が減るなどの効果が認められれば、他の箇所にも広がっていくのではないか」とのこと。つまり、交差点手前の進路変更禁止区間で慌てて車線変更するような違反を防ぐため、その手前から、似たような表示をすることで注意を促そうというわけです。

 ただ見慣れない表示であるためか、現場では「あの線の部分はクルマで踏んで(乗り上げて)いいのか」と警察官へ問いかける人の姿も見られました。なお、乗り上げても問題ないそうです。

【写真ギャラリー】同じ意味でデザイン2種類! 新しい路面表示がペイントされた現地の様子

テーマ特集「【特集】道路標識、ライン 教習所では習わない「交通ルール」特集」へ

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

3件のコメント

  1. 事前の告知もなしにこんなものを書かれても戸惑って事故が増えるだけ!

    • 事故より面倒な事言う奴が出てきそうだなと思った

  2. 運転者に面倒をかける結果になりそうですね漕ぐ造さんの意見に賛成します。