66年の歴史に幕 ANA「紙時刻表」の大転換点って? 作成の大ベテランを直撃 裏側を聞く
新たな時刻表の「温故知新」とは
――長方形の時刻表に変えるときに盛り込んだ情報のなかで、入れてよかったものはどういったものでしょうか?
たとえば、飛行機に持ち込めない危険物についての具体的なガイドラインを盛り込めたのは、よかったのではないかと思います。いまでは「預け荷物として携帯電話などで用いるリチウムイオン電池(発火の恐れがある)は預けることができない」というのは広く知られるようになりましたが、当時はまだそこまでルールが浸透していませんでした。これは、空港の現場のスタッフから「こういったものがあるといい」と要望を受け、盛り込んだポイントです。
――逆に、従来の正方形型のものをあえてこだわって引き継いだものは、どういったものでしょうか?
ズバリ、シートマップです。これはお客様が「どの席がいい」というこだわるポイントです。飛行機は大小さまざまあり、座席の仕様もよく改修されたりするのですが、できる限り網羅できるように心掛けました。
ちなみに、私(ANAマーケティング室観光アクション部 角 正弥さん)が時刻表作成を担当していた時期は、ボーイング747-400(「ジャンボジェット」とよばれたかつてのANA主力機)の退役や、ボーイング787の導入など、ANAの使用機材の過渡期になった時期でもありました。
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