ヴァージンG「飛行機で衛星打ち上げ成功」の衝撃 宇宙ビジネス新時代へ?

英ヴァージン・グループが飛行機からロケットを打ち上げることに成功しました。このことにより打ち上げの低コスト化と、宇宙ビジネスの活性化が期待されるとのこと。空中発射型ロケット、そのメリットはどこにあるのでしょうか。

最初の事例は60年以上も前 空中発射ロケットの軌跡

 飛行機から打ち上げるタイプの空中発射ロケットで発射実験までこぎ着けた最初の例は、アメリカ海軍が開発した「パイロット2」です。母機は艦上戦闘機F4D(後に命名規則変更によりF-6Aと改称)スカイレイが用いられ、1958(昭和33)年に計6回の実験が行われたものの全て失敗、計画はキャンセルされました。

 その後も同様の計画が浮かんでは消えていくのですが、大きな足跡を残した例を2つ紹介します。ひとつめはアメリカのオービタル・サイエンシズ社(現在はノースロップ・グラマン・イノベーション・システムズ)の「ペガサス」シリーズです。初期はNB-52B(B-52戦略爆撃機を改造した試験支援機)から、後にロッキードL-1011「トライスター」旅客機から発射されるようになった固体燃料ロケットで、1990(平成2)年以降43回打ち上げられ、38回の完全成功と2回の部分成功の実績があります。

「ペガサス」シリーズは2021年現在、商業化に成功した唯一の空中発射型衛星打ち上げロケットですが、2016(平成28)年以降打上げが止まっており、今後の動向が注目されます。

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発射母機「スターゲイザー」(L1011「トライスター」改造)胴体下に吊された「ペガサス」(画像:ノースロップ・グラマン)。

 もうひとつが、アメリカのスケールド・コンポジッツ社が開発した「スペース・シップ・ワン」。飛行機発射型の有人ロケットで、このために開発された専用母機「ホワイトナイト」から発射されます。2004(平成16)年9月29日と10月4日の2回、宇宙空間到達の基準となる高度100kmを突破し、初の民間企業による有人宇宙飛行を成し遂げました。現在、有人宇宙旅行ビジネスを行うヴァージン・ギャラクテック社に技術供与し、商業化に向けて後継となる「スペース・シップ・ツー」の開発を進めています。

【写真】ロケットをぶら下げたF4D戦闘機&B-52爆撃機

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