命より大事な「爆撃照準器」! WW2期米軍の最高機密 ピクルスの樽も狙えたって本当?

最初期の爆撃機からの爆弾投下は、訓練された爆撃手による「職人芸頼り」でした。そうしたなか登場したとある爆撃照準器は、あまりの精度の高さから、命に代えても敵には渡せない最高機密だったといいます。

「ピクルスの樽も狙える」はそう大げさな話でもなかった!

 ノルデン爆撃照準器は、単眼の光学機器と様々なツマミやスイッチ、ボールベアリングと滑車などが組み合わされた、アナログコンピューターといえるような装置で、重さは20kgもありました。狙った目標に命中する飛行進路をとれるように、ジャイロ、サーボモーターおよびフィードバック装置を備えた自動操縦装置と連動し、非常に複雑精緻なものです。正しい進路を飛行していれば爆弾は最適のタイミングで自動的に投下されました。

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ノルデン照準器の主要部構成図。右上のサイトヘッド(照準器)と左下のスタビライザー(安定装置)で構成されている(画像:アメリカ空軍博物館)。

 開発者のノルデンいわく「高度6000mから爆弾をピクルスの漬物樽にも入れることができる」と喧伝します。その「ピクルスの漬物樽」が当時どれほどの大きさだったのかはよくわかりませんが、実際、好成績を収めたので、アメリカ海軍の最高機密扱いとなります。

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B-26C爆撃機の爆撃手席に装備されたノルデン爆撃照準器(画像:アメリカ空軍博物館)。

 開発には当時15億ドルが投じられたといわれます。原爆を開発したマンハッタン計画には約20億ドル、アイオワ級戦艦の建造費は約1億ドルでしたから、ノルデン爆撃照準器の開発も一大国家プロジェクトであったことが分かります。

 当初はアメリカ海軍が開発を始めましたが、同陸軍が採用します。しかし機密管理を海軍は譲らず、陸軍はノルデン社と直接の取り引きができず生産にも支障をきたすという縦割り官僚主義でした。陸軍主導で本格生産にこぎ着けるのは1943(昭和18)年になってからです。

【画像】一方そのころ日本は…昭和17年発行の書籍による水平爆撃解説

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