命より大事な「爆撃照準器」! WW2期米軍の最高機密 ピクルスの樽も狙えたって本当?

爆撃機要員は命に代えても照準器の秘密を守るべし?

 ノルデン爆撃照準器を扱う爆撃機要員は、機密保持の宣誓を求められます。機体外への脱出など緊急時には、自らの命を代償にしてでも照準器の処分を優先させなければならず、その本体には自爆用テルミット手榴弾が取り付けられます。機体が地上にある場合などは、照準器を取り外して専用の金庫にて管理保管し、修理なども専属の下士官が行いました。持ち出す際には専用の箱に入れ、要員と手錠で繋がれて銃も携帯、護衛兵が付く場合もあったといいます。

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AT-11「カンザン」爆撃練習機に取り付けられるノルデン爆撃照準器。機密保持のため、要員が拳銃を携行していることが分かる。

 それほどの機密でしたので、1942(昭和17)年にドーリットル爆撃隊が日本初空襲する際には、万一の鹵獲を恐れて同部隊のB-25爆撃機にノルデン爆撃照準器は搭載せず、旧式の照準器にわざわざ取り換えています。最大の効果を上げたい日本初空襲で、有効な爆撃照準器を外すなど相反することですが、情報戦の一面でもあります。もっとも日本は、ノルデン爆撃照準器をほかの戦線で捕獲しますが、結局、終戦までにコピー品すら実用化させることはできませんでした。

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B-26爆撃機に取り付けられ、アメリカ空軍博物館に展示されているノルデン爆撃照準器(画像:アメリカ空軍博物館)。

 ちなみにこの機密の壁は、ドイツのスパイが破っています。ドイツはノルデン社に入りこんだスパイから資料を入手し、「ロトフェンロール7」という照準器を完成させ、戦争後半から同国爆撃機に標準装備しました。こちらはノルデン照準器より簡単で扱いやすかったとされます。

【画像】一方そのころ日本は…昭和17年発行の書籍による水平爆撃解説

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