コロナ禍でも556機納入 エアバス2020年 いま選ばれる機材と「デリバリー改革」とは【Merkmal】

航空需要が冷え込むなかでも、エアバスは2020年に556機を納入した。いま航空会社に需要のある機材は何なのか。一方、コロナ禍は新型機のデリバリーも困難にしているが、エアバスは新たな手法で、その壁を破ることに成功している。

苦しいからこそカギになる「燃費」

 エアバスは2020年1月21日に民間航空機の製造レート変更を発表している。A350とA330に関しては当面現状の生産レートを維持するものの、A320ファミリーに関しては2021年1月現在の月産40機を、2021年第3四半期(7~9月)に43機、第4四半期(10~12月)には45機に増加させ、A220も2021年第1四半期(1~3月)末より、現在の月産4機から5機に引き上げると明らかにしている。

 もちろん航空需要は冷え込んだままだが、これには航空会社の抜き差しならぬ事情がある。 EU(ヨーロッパ連合)は利用者の多い大型国際空港に関しては、航空会社に与えられた発着枠の80%を利用しないと失効する制度を設けている。またアメリカでも連邦政府が航空会社への支援の条件として、現在就航しているすべての都市への運航を義務付けていることなどから、航空会社は乗客数が少なくても、航空機の運航を続けなければならないのだ。

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2020年9月に納入されたピーチのA320neo初号機。今後、ピーチは同機含む計28機のA320neoを導入する予定(画像:Airbus)。

 このような状況下で燃費性能の低い旧型機の運航を続けることは、航空会社にとって大きな負担となっており、また燃費性能の高い新型機による燃料費の節減は、財務体質を強化する上でもプラスとなる。

 こうした理由から単通路機には一定の需要が存在しており、航空会社の中には発注済みの単通路機による旧型機の早期更新を望む声も少なからず存在する。しかし、COVID-19の全世界的な感染拡大は、完成機のデリバリー(引き渡し)も困難にしている。

【画像】4月を底に右肩上がり エアバス2020年の民間機納入実績

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