航空会社の英訳「エアラインズ」「エアウェイズ」どう違う? 国際的には&日本では?

「エアラインズ」、「エアウェイズ」は、日本語では「~航空(会社)」などと訳されるのが一般的です。海外では、そして日本ではどのような使い分けがなされているのでしょうか。その変遷を見ていきます。

かつての「ナショナル・フラッグ・キャリア」132社を見ると?

 JAL(日本航空)は英語でJAPAN “AIRLINES”と表記しますが、ANA(全日空)は2021年現在、「ANA」が正式社名となっているものの、もとは「全日本空輸」を英訳したAll Nippon“Airways”を海外向け社名としていました。

 この「エアラインズ(AIRLINES)」と「エアウェイズ(AIRWAYS)」は、海外の航空会社においてもまちまちですが、同じように「~航空(会社)」などと訳されるのが一般的です。どのような差があるのでしょうか。

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JALとANAの飛行機(2020年、乗りものニュース編集部撮影)。

 現在「ナショナル・フラッグ・キャリア」という言葉は、国を代表する航空会社といった意味合いで使われることが多いですが、かつては、その国が直接運営したり、経営に参加したりする航空会社を指していました。

 元来の「ナショナル・フラッグ・キャリア」は130社程度あったと記録されており、「エアラインズ」の名称が含まれるものが48社、「エアウェイズ」が含まれるものが22社、そして、意外と多かったのが「Air」を含む社名が45社でした。

 また、どれにも属さない航空会社が17社ありましたが、言語では空気、つまり「~Air」の意味合いを持つものが含まれていると思われる会社が多い傾向で、たとえばロシアの「Aeroflot(アエロフロート)」、アイルランドの「Aer Lingus(エアリンガス)」、ドイツの「Lufthansa(ルフトハンザ)」などがこれにあたるでしょうか。また、インドネシアの「Garuda(ガルーダ)」など空を飛ぶ神の名前を社名に付けた航空会社もあります。

 航空大国、アメリカでは、「ナショナル・フラッグ・キャリア」という概念自体がないため、ここには含まれていませんが、いわゆるフルサービスキャリアは、「United Airlines(ユナイテッド・エアラインズ)」「American Airlines(アメリカン・エアラインズ)」など、多くが「エアラインズ」を採用しています。ちなみに、今は亡きアメリカの超巨大航空会社「パンナム(PANAM)」は、Pan American World Airways(パン・アメリカン・ワールド・エアウェイズ)でした。

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