3.11で東北のピンチ救った「福島空港」 震災10年後にも脚光 目立たぬ空港の存在意義
東日本大震災に福島空港はどう対応?
地震により、陸路での交通ネットワークが絶たれた際、空港が重要な拠点となるのは、過去の災害でも実証されています。たとえば2016(平成28)年発生の熊本地震では、熊本空港が救援隊の乗り入れ拠点となりました。
「空港は地震にも強く、水害に強い場所に作られているケースが多い」というのがある航空会社の関係者の弁ですが、東日本大震災では、先述のケースとは大きく異なりました。東北地方の空の玄関口である、仙台空港までもが津波の被害を受け、稼動できなくなってしまったのです。
その代わりとして、震災後大きな役割を果たしたのが福島空港でした。同エリアでも最大で震度6強の地震が襲っており、空港管制塔の窓ガラスも割れるなどの被害が発生していますが、福島空港は発災直後から、東北の救難拠点としていち早く24時間運用を開始し、国内外の救援機や旅客機の臨時便、救援物資などを受け入れたのです。翌3月12日には、通常の約10倍となる131機の航空機が同空港に離着陸しました。
仙台空港も内陸の高台に移設した方がいいのでは