3.11で東北のピンチ救った「福島空港」 震災10年後にも脚光 目立たぬ空港の存在意義

2021年にもピンチ そのときにも福島空港は役割を果たす

 福島空港は2011年3月12日から4月10日にかけ、羽田や中部空港などへの臨時便を運航するなど、暫定的な「東北の拠点空港」のひとつとなり、便数は、平時の1日14便から最大34便まで増加。ピーク時の搭乗者数は、平時の約7倍にも及びました。また、県内で必要とされる食料の3分の2が同空港を経由して届けられるなど、震災後のインフラにおいて、大きな役割を果たしています。

 その後、津波の被害を受けた仙台空港が、4月13日に民間機の運航を再開。これにともなう形で、福島空港は臨時便の運航を終了したのです。

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福島空港(2021年2月、乗りものニュース編集部撮影)。

 震災から10年を迎えようとする2021年2月には、福島県沖を震源とする大きな地震が発生しました。このときは道路こそ影響は比較的軽微だったものの、新幹線は不通に。このため地震翌々日から数日間、羽田線の臨時便が設定されています。

 なお、福島空港では、東日本大震災時の実績を伝承すべく、空港ターミナルの入り口にこのときの出来事について記したパネルが2019年に設置されています。

 ちなみに、この空港では、『ウルトラマン』の生みの親である特撮監督、円谷英二氏が須賀川市(旧須賀川町)出身であることにちなんで、空港じゅうにウルトラマンの立像などが飾ってあります。ただこの空港自身も、普段は目立たないながら、東北のピンチのときには存在感を発揮する「隠れたヒーロー」のような役割も果たしていた、ともいえるでしょう。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. 仙台空港も内陸の高台に移設した方がいいのでは