計56輪! 鉄道車両メーカーが開発した超大型ムカデ車両 新国産ロケット「H3」と深い関係

30年ぶりに新型の国産大型ロケットが誕生しようとしています。それに合わせて種子島宇宙センターのロケット運搬用車両も新型のモノに。開発した鉄道車両メーカーの日本車輌製造に、いろいろ聞いてきました。

ドーリー=ロケット運搬の「縁の下の力持ち」

 2021年現在、日本の国産大型ロケットのほとんどは種子島から打ち上げられていますが、ここでは組み立てと発射を別の場所で行っています。打ち上げ日に合わせて機体組立棟(VAB)という建物内で、移動発射台(ML)の上に組み立てられたロケットは、おおむね発射13時間前に打ち上げ場所である射点(LP)に移動します。

 ドーリーはこの移動時に使われる車両です。ロケットを正面から見て左右に一台ずつ、計2台で、ロケットと発射台をまるごと持ち上げ、約500m先の射点まで運搬します。たとえるならば、ロケットと発射台が御神輿で、担ぎ手に当たるのがドーリーといえるでしょう。

 現在使われているH2Aなどのドーリーは三菱重工製ですが、製造から20年が経ち老朽化も進んできたことなどから、H3のものは新造されることとなり、日本車輌がこの新型ドーリーを担当したのです。

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種子島宇宙センター大型ロケット発射場(大崎射場吉信射点)の位置関係(金木利憲撮影)。

 日本車輌製造製の新型ドーリーは、1台あたりの全長は約25m、高さと幅は双方約3m。発射台を持ち上げる必要があるため、高さ方向に60cm昇降できるようになっています。これが2台1組となって協調運転し、H3ロケットを運びます。タイヤは鉄枠にウレタンをはめ込んだ構造で、全部で56輪。2台1組で、それぞれステアリング機構をもち、旋回、斜め走行、横移動など自由自在に動くことができます。

 ロケットと発射台を合わせた重量は、現行のH-IIAで約1400t、H3では約1600tにのぼります。16両編成の新幹線(N700A)が1編成約700tですから、ドーリーは2編成、実に32両分の重量を丸ごと持ち上げて運ばなければなりません。しかも全高は約60mです。

【写真】どうなってる? ドーリーの運転席

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コメント

1件のコメント

  1. ドーリーというと映画撮影のときにキャメラを迅速に横移動させるのに使われるトロッコ的なヤツを思い出します。

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