消防車「カンカン」だけ鳴らすワケ 「ウ~ウ~」との使い分けは?

「ウ~ウ~」「カンカン」という音が同時に聞こえると、消防車が火災現場へ急行しているなと想像がつきますが、まれに「カンカン」という鐘の音だけを鳴らしている場合があります。これはどういう意味なのでしょうか。

「カンカン」は火災関連で鳴らす

 消防車が「ウ~ウ~」といったサイレンとともに「カンカン」と鐘のような音を鳴らしながら火災現場に急行する様子を見たことのある人は多いと思います。しかしまれに、サイレンなしで「カンカン」だけを鳴らしてながら走っていることがあります。これにはどういった意味があるのでしょうか。

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消防車のイメージ(画像:写真AC)。

「カンカン」音は正式には「警鐘」といいます。火災で出動する際はサイレンと同時に鳴らし、周辺住民や消防団に火災の発生を知らせます。警鐘は元々、火の見やぐらなどに設置されてきました。現在、警鐘は消防法で、サイレンは道路運送車両法で、それぞれ規定されています。

 火災の通報などを受けて現場に向かう際、消防車は警鐘を「カン、カン、カン」と3回ずつ鳴らします。「3点鐘」です。一方、消防活動を終えて署に戻る際は、サイレンを鳴らさず「カン、カン」と2回ずつ鳴らす「2点鐘」の警鐘のみで走行します。2点鐘は鎮火を意味します。ただし、地域によっては「2点鐘」を鳴らさないこともあります。

 大規模な火災が発生すると、現場へはパトカーや救急車、消防車など多くの緊急車両が向かいます。どの車両も一斉にサイレンを鳴らす中、警鐘には「消防車が来た」ことを伝える役割もあります。

 ちなみに救助や救急など火災以外の出動の際、消防車はサイレンのみを鳴らします。

【了】

【写真】1941年製 消防ポンプ自動車の国産第1号

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コメント

2件のコメント

  1. 警鐘ですか…電子化したときあまり告知された記憶がなく、しばらく何の音だかわからずにいました。

  2. 東京を除くほぼ全国の消防車は、「ウーカンカンカン ウーカンカンカン」と電子サイレンと半鐘を交互に鳴らします。

    一方、東京消防庁の消防車は、PA以外の出動は、モーターサイレンを鳴らしながら、「カーンカーンカーンカーン」と半鐘を続けて鳴らします。