「青春18きっぷ」ユーザーに立ちはだかる「静岡県が長い問題」本当か? 検証してみた
「時代」を変えれば緩和される「静岡県が長い問題」?
モデルルート各列車の表定速度(停車時間を含めた平均速度)を出してみました。
1529E(東京~熱海):104.6km÷109分=57.6km/h
431M(熱海~興津):59.7km÷57分=62.8km/h
759M(興津~浜松):92.8km÷92分=60.5km/h
943M(浜松~豊橋):36.5km÷34分=64.4km/h
2527F 快速(豊橋~大垣):116.4km÷90分=77.6km/h
235F(大垣~米原):35.9km÷35分=61.5km/h
3487M 新快速(米原~大阪):110.5km÷85分=78.0km/h
快速と新快速はワンランク上の速さですが、それ以外の普通列車はどれも60km/h前後で、もっとも遅いのは関東の列車という結果。そう考えると「静岡県が長い問題」は、やはり静岡県内の距離が物理的に長いことが大きいようです。
しかし、次のように“時代”を変えてみると、その問題が様相を変えてきます。
相模国(戸塚~湯河原):58.2km、65分
伊豆国(熱海~三島):16.1km、14分
駿河国(沼津~島田):81.6km、93分
遠江国(金谷~新所原):69.5km、74分
近江国(柏原~大津):72.7km、60分
相模国や近江国も、距離・所要時間ランキング上位に顔を出してきました。実際、静岡県の経済圏や文化圏は、名前こそ同じ「静岡県」でも、この旧国名に近い形で現在も分かれているので、「静岡県」という概念をひとまず置いておけば、「静岡県が長い問題」が緩和される……かもしれません。
無理やり東海道線を使わなくても、途中で御殿場線を利用するルートもあります。毎時2本程度ですが、全線通し(約6割)と沼津〜御殿場の区間運転(約4割)があり、1本で乗り通しやすそうです。
東北道を走ると岩手県が長い
そもそも18きっぷは移動の手段ではなく、どう楽しむかを考えて使うもの。
単純な距離や時間の比較ではなく印象の問題。
初めて東海道本線を東京から米原まで乗り通したとき(勿論18きっぷで)も静岡県はあっと言う間だった。
今では東海道本線を退屈に感じてしまうのは景色に新鮮味を感じなくなったのと、ロングシートに座りっぱなしだからだろう。もっと空いていて右側の窓から左側の窓の席へと気ままに移動できたり、途中の駅で駅弁を買ったりすれば楽しみは広がる。ロングシートで駅弁を開けても気恥ずかしくないくらいの乗車率ならばだが。
今は乗れないが、北海道の滝川から釧路までの普通列車は乗ってるだけで十分楽しく、もう釧路?って感じだった。自分にとっては見慣れないものばかりで退屈しなかったというのが大きいだろう。根室本線に乗り慣れてる人だったら苦行としか思えないのも想像できる。
20年ぶりにこの区間を青春18きっぷで通ったけど、スマホ・タブレットがあれば殆ど苦にならなかった。
前はガラケーや本だけでは暇が潰せず、静岡がとにかく長かった印象。
具体的に静岡圏内の何処がお勧めなのか書いてないあたり、筆者の単なる机上の空論か。
時刻表マニアじゃないんだから、リアルに即した提案をしてもらいたい