関西のJR「ご当地快速」の謎 大和路 紀州路etc ただの「快速」と何が違う?

近畿圏のJR路線の列車種別には、「普通」「快速」などのほか、他の地域では見られない「大和路快速」をはじめとする「ご当地快速」がいくつか見られます。これらの種別はなぜ生まれたのでしょうか。

関西ならではの特別な種別たち

 近畿圏のJR路線の列車種別には、「普通」「快速」などのほか、他の地域では見られない「大和路快速」をはじめとする「ご当地快速」がいくつか見られます。現在運転されているのは以下の5種類です。

・大和路快速:大和路線(関西本線)で主に運転
・関空快速:阪和線および関西空港線で主に運転
・紀州路快速:関空快速と併結され、阪和線で主に運転
・丹波路快速:福知山線で主に運転
・みやこ路快速:JR奈良線で主に運転

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JR大和路線(関西本線)で運転される種別「大和路快速」(画像:写真AC)。

 これらの「ご当地快速」は1989(平成元)年から2001(平成13)年にかけて各線区に順次導入されました。どれも特殊な種別ですが、一体どんな意味があるのでしょうか。

無印の「快速」と何が違うの?

 東京でも中央線で「中央特快」「青梅特快」が運転されていますが、これは快速よりも停車駅の少ない「特別快速」を、高尾方面か青梅線直通列車かを分かりやすくするため、呼び分けた措置でしょう。

 一方、近畿圏の「ご当地快速」は、快速よりも速い上位種別、という明確なイメージはありません。無印の快速との違いは、それぞれ下記のようになっています。

・大和路快速:
停車駅は同じ。快速はJR難波を発着するが、大和路快速は大阪環状線に乗り入れ、基本的に一周し天王寺を発着。

・関空快速:
直通快速は大阪環状線内が各駅停車だが、関空快速は快速運転。

・紀州路快速:
快速は日根野~和歌山間で快速運転を行うが、紀州路快速は基本的に各駅に停車。また、快速は阪和線のみを走り天王寺を発着するが、紀州路快速は基本的に関空快速と併結され、ほとんどが大阪環状線へ乗り入れ。

・丹波路快速:
停車駅は同じ。快速はロングシートの207系や321系が使用されるが、丹波路快速はクロスシートの223系や225系が使用される。

・みやこ路快速:
快速はJR小倉と新田に停車するが、みやこ路快速は通過。

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1件のコメント

  1. 本題からは外れますが、中央筋の特別快速の記述は正しくないでしょう。
    青梅特快は、設定開始時に国分寺を通過していました。他方、元祖の特別快速が新たに国分寺に停まるようになり、区別が必要だったからです。のちに前者も停車停るようになりますが、名称は変えられることなく現在に至っています。つまり、開設時の名残りです。
    誤乗防止策なら、快速、通勤快速、通勤特快でも中央/青梅を付けるべきですし、何より土休に設定されている五日市・八高線発に対して説明がつきませんよね。