謎標識“通称グー・パー”と“ホントにグー・パー”意味は? どっちも寒冷地ならでは

本当に「グー・パー」描かれた標識の意味は

 本当に手が描かれたグー・パー標識のほうはどうでしょうか。

 こちらは、グーが「凍結防止剤散布区間」の終了、パーは散布区間の開始を表すものです。

 この標識は、山形県の国道7号などを管理する国土交通省の酒田河川国道事務所が考案し2005(平成17)年から設置しているものです。凍結防止剤はコストの面からも、走行上危険と予想される箇所に散布されるものの、それが撒かれていない直線区間などでスリップが多発していることから、散布区間を明示するために始めたといいます。

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富山県内で見られるグー・パー標識。山形県内ではスノーポールにカバーをかぶせて標識とするものもある(画像:富山河川国道事務所)。

 酒田河川国道事務所によると、やはり投雪禁止区間の標識がもとになって考案されたものだそう。投雪禁止区間の標識はあくまで管理者向けですが、一般向けに凍結防止剤散布区間を知らせるため、「グー・パー」を絵でわかりやすく示したということです。

 利用者アンケートでは、散布している区間としていない区間を知らされた場合に「速度を落とす」などを答えた人が多く、安全運転への意識向上が見られたといいます。凍結防止剤散布区間を明示する標識は近年、富山県内にも広がっています。

【了】

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