ANAの国際線用ボーイング777-300ER「JA778A」が離日 旅客便ラストは国内線 導入約14年
まだバリバリ飛べるのに……。
ホノルル経由でモハーヴェへ
ANA(全日空)の保有するボーイング777-300ER「JA778A」が2021年5月18日(火)の午前9時前、同社退役にともなう回航(フェリーフライト)のため、羽田空港を離陸し、ホノルルに向かいました。
JA778Aは2007(平成19)年に登録された機体で、ファースト、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの4クラス計264席を設置しており、おもに北米、欧州方面の長距離国際線を担当。国際線の最終運航便は2021年3月25日のロサンゼルス発羽田行きNH105便でした。その後3月29日から31日まで3日間、羽田~新千歳線の国内線に投入。このときは、ビジネス、プレミアムエコノミーの国際線上位クラスが普通席として開放されています。そのため旅客便の最終運航は、31日の新千歳発羽田行きのNH50便となりました。
ちなみにJA778Aを含む777-300ERは、ゼネラル・エレクトリック製「GE90」エンジンを搭載。プラット・アンド・ホイットニー「PW4000」系のエンジンを搭載したボーイング777シリーズは2021年2月末から、国土交通省より運航停止の措置が下されており、ANAでも多くの777が地上で動けない状況が続いているものの、この機は違うメーカーのエンジンを搭載していたため、その難を逃れることができました。
ただ、新型コロナウイルス感染拡大の影響による航空需要の大幅減退をうけ、ANAでは保有機材を早期退役させることで、固定費の削減を図っています。ボーイング777は年度内に10機の退役が予定されており、まだ導入約14年と比較的若い機体ともいえるJA778Aの退役も、その一環と言えそうです。
ANAによると、この機はNH9432便として羽田空港から一度ホノルルを経由したのち、退役機が多く駐機していることで知られる、米・カリフォルニア州のモハーヴェ空港に向かうとのことです。
【了】
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