ANA「旅客機で結婚式」 異例の“式場”の様子は? コロナ禍の「斬新企画」実現の経緯
羽田では異例「機内で結婚式」どんな苦労があったのか
この「寿アナウンス」は、機内放送を模したスタイルで、CAが新郎新婦にお祝いのメッセージを送るといったもの。一部を抜粋すると「離陸後の飛行時間は、笑顔あふれる結婚生活、ANAでいくさまざまな旅行、時には夫婦のすれ違い、様々な人間模様や思い出を描きながら飛行を続けていくことでしょう。行き先のハッピーアイランド地方の天候は雲ひとつない快晴、気温アツアツ、湿度がマックスで測定不可能と報告されています」といった内容でした。
このたびの「機内で挙式」企画の中心となったANAのCX企画推進室の芳賀一樹さんによると、発案のきっかけは「コロナ禍で結婚式ができない人が多くいると聞いた」ことからといいます。ただし羽田空港では異例の取り組みゆえ、「保安面をクリアするため、そこの調整に苦労した」とも。企画自体は2020年12月ごろから練られていたものの、「6月まで機体を使用できると確約が取れたため」この時期の実施となったそうです。
一方、ハセガワエスティの担当者は「普段の結婚式では何回もリハーサルができるが、機内はそうはいきません。そのようななかで限られた空間のなかで楽しんでいただけるよう工夫しました」とこの企画の感想を話します。
この「THE WEDDING with ANA ~機内ウェディング~」は2021年5月、6月に計7回実施予定で、6月13日(日)実施分を最後に「その後は決まっていない」(ANA)としています。ただ、先出のANAの芳賀さんは「やってみるとワクワクするし、お客様からの反応もよかったです。こういったイベントの派生系は、今後も考えていきたい」とも。ANAの駐機中の旅客機を利用した斬新なイベントは、今後も形を変えながら展開し続けるのかもしれません。
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