東京メトロ半蔵門線の新型車両「18000系」登場! 紫1色から「いろんな紫」に そのワケは
東京メトロ半蔵門線用の18000系電車がお披露目されました。有楽町線・副都心線用の17000系電車と同じく床をややホーム側に傾け、ドアレールに切り欠きを乗降しやすくなっているほか、快適性や安全性の向上などが図られています。
8000系は全車引退へ
東京メトロが2021年6月2日(水)、鷺沼車両基地(川崎市宮前区)で半蔵門線用の新型車両18000系電車を報道陣に公開しました。
18000系電車は、1981(昭和56)年より導入した8000系電車に代わるものです。8000系電車や営団地下鉄最後の新形式車両08系電車を受け継ぎ、前照灯は直線的なデザインとなっています。
車体は半蔵門線のラインカラーであるパープル(紫)系の濃淡帯をまとい、車端部の上にはフリースペースのサインを掲示し、車いすやベビーカーでの利用者にわかりやすくしています。
「利用される方は、いろんな紫のイメージを持っていると思います。いろんな方に使っていただくという意味で、いろんな紫を半蔵門線の車両に使ったら面白いだろうということで配色しました」(東京メトロ 車両部設計課 課長 荻野智久さん)
そのため、車内は床面やつり革(優先席部を除く)、腰掛の座面などをパープル系の色調として明るさや活気を感じさせるものにしています。さらに、連結面や座席横の仕切り、荷棚に透明な強化ガラスを採用することで、車内の開放感を高めたといいます。座席幅は8000系の430mmから460mmに拡大。表地は消臭、抗菌、抗ウイルス加工を施したものです。
先に導入した有楽町線・副都心線用の17000系電車と同様、全車両にフリースペースがあります。床面高さを1200mm(8000系)から1140mmと低くしてホームとの段差を少なくするとともに、ドア出入口の下の形状はホーム側に10度傾斜させてスロープのような構造としています。さらにフリースペース付近にあるドアのレールに切り欠きを施して、車いすやベビーカーでの利用を向上させているのも特徴です。
安全面では、走行する18000系の機器状態を総合指令所や車両メンテナンス担当部署から遠隔でモニタリングする「車両情報監視・分析システム(TIMAシステム)」を導入。脱線した場合でも自動で列車を停止させる「脱線検知装置」や車内にセキュリティカメラを搭載。いずれも17000系でも導入しているものです。
この18000系電車は19編成(190両)が順次導入され、2021年6月より乗務員訓練を開始し、8月より営業運転を開始する予定です。これにより、8000系は全車が引退となる予定です。
【了】
「紫色」にもいろいろありますな。
8000系の濃い紫はデビュー当時地味だと言われていた記憶があります。
落ち着いた色で好きだったのですが…
今回の2色紫、あえて言うなら「チャイナ・エアラインズ」?。