茨城空港の本領発揮? 「アクセス道路」開通でグっと近く 弱点「鉄道ナシ」補えるか

狙うは首都圏の「クルマ派」

 茨城空港は2010(平成22)年の開港以来、着実に利用者数を伸ばし、コロナ前の2019年には過去最高の年間80万人を記録していました。

 要因としては、国内線でスカイマークが増便していたほか、発着枠が満杯となっていた羽田や成田の代替として、中国など海外からのチャーター便が多く発着していたことが挙げられます。ただ、新型コロナの影響によって海外需要が霧消してしまったことは言うまでもありません。

 県の空港対策課によると、仮に海外需要が戻ったとしても、アクセス道路の開通が国際線の旅客にとって有利に働くかはわからないといいます。「そもそも茨城空港は羽田・成田と比べて鉄道がないことが圧倒的に不利です。国際線を利用する外国人のお客様などにとっては、道路が開通したところで、それほど大きなメリットには映らないでしょう」とのこと。

 しかしながら、「国内線には効果が大きい」と話します。茨城空港の大きな武器は「駐車場」であり、アクセス道路の開通はクルマの利用者にとって大きなメリットになるからです。

 茨城空港に発着する航空便の利用者は、駐車場を無料で、何日でも利用できます。このため茨城空港は従来から、羽田・成田まで遠い北関東を中心に、クルマの利用者を取り込んできました。なお、一時は駐車場の有料化も検討されましたが、無料を継続する方針だそうです。

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茨城空港(百里飛行場)は航空自衛隊との共用空港。ターミナルビル(奥)の近くに戦闘機なども展示されている(乗りものニュース編集部撮影)。

「茨城空港に比較的近いものの、利便性などから羽田・成田を使っている人を、いかに取り込めるかが重要です」(県空港対策課)

 具体的には茨城県南部の土浦、つくば、千葉県の柏、松戸、野田、埼玉県の越谷、春日部、三郷、このほか圏央道沿線などを挙げ、特にこれら地域へ、アクセス道路の開通と駐車場無料をPRしていきたいと話しました。

 ちなみに、茨城空港からの定期国内線は、スカイマークが札幌、神戸、福岡、那覇を結んでいます。

【了】

【どれだけ近くなった?】茨城空港アクセス道路の開通効果

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コメント

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1件のコメント

  1. 肝心の三郷から都心方面が全く読めないんじゃ意味がなかろうが。