ANAカラーの「ずんぐりむっくり737」 どんな飛行機だったのか? 最後の日々を追う

737-700の強みは? ラスト1機の退役フェリーの様子とは

 ただ、この機体は「国内のほぼすべての空港に就航した」(ANA)ことに加え、国際線も担当。機体のサイズのわりに、幅広い“守備範囲”を持ちました。同機を担当したパイロットは口を揃えて「737-700は、短い滑走路でも離着陸できる高い性能をもっている」といいます。その高い性能が、その守備範囲を支えた要因ともいえるでしょう。

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ANA「737-700」の普通席(2021年6月、乗りものニュース編集部撮影)。

 ANAでラスト1機となった「JA06AN」の退役フェリーフライト(回航)は、過去に同型機の退役フェリーフライトを担当したこともある、米澤機長、矢澤機長の2名が担当しました。矢澤機長は「まだまだ飛べるのに、お疲れ様」とコメントしています。通常旅客機は20年から25年使用されることが多いなか、ANAグループで737-700が活躍した期間は、わずか16年程度となりました。

 出発前、矢澤機長は「(これまでの退役フェリーでも)最後の着陸は目にジーンと来るものがありました。今回はそれ以上に思いがこみ上げてくると思います」と述べたのち、機内に乗り込みました。同機の機体最前左側(L1ドア)には、マジックで寄せ書きが。同機を運航するANAウイングスの社員が、書き込んだものだそうです。

【了】

【写真解剖】ANA「ずんぐり737」の客室&最後の日々(36枚)

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