カレー…うどん…「車内で買い食いできる電車」乗ってきた 食堂車ビュフェなぜ消えた

かつて日本では、多くの列車で温かい食事が提供されていました。現在でも、一部の列車でそれを味わうことが可能です。豪華寝台列車などではなく。そのひとつであるJR九州の特急「36ぷらす3」で、それを体験してきました。

誘惑する大型冷蔵庫

 九州各地を巡り、その魅力を伝えるべく2020年10月に運行を開始したJR九州の観光特急「36ぷらす3」。この列車には、各地の有名店が提供する料理と乗車がセットになったツアー商品「ランチプラン」「ディナープラン」を購入するほか、一般的な特急列車と同様に駅のみどり窓口などできっぷを買っても、乗ることができます。

 きっぷを買うこの「グリーン席プラン」の場合、有名店の料理は付きませんが、むしろ「それが良い」という人もいそうです。

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特急「36ぷらす3」のビュフェ(2020年10月、恵 知仁撮影)。

 特急「36ぷらす3」はビュフェを備え、「九州CRAFT日向夏(ビール)」「平兵衛酢ドリンク」「スコール」といった九州各地の飲料、「缶つま・みやざき金ふぐ油漬け」「あまおうポン菓子」といったおつまみ、スイーツなどのほか、「“うちのたまご”オムライスコンビ」「“うちのたまご”出汁巻きたまご」「五島手延べうどん『七椿』ミニうどん」「『36ぷらす3』オリジナル 黒い鶏カレー」という軽食を提供(たまご系軽食は無い場合もあり)。自分の腹具合や懐具合にあわせて、車内で飲食を楽しめるからです。

 料金も、有名店の料理が付く「ランチプラン」は1万8500~1万3500円なのに対し、「グリーン席プラン」は8570円と低額(博多~長崎間の場合)。差額分、ビュフェで豪遊する選択肢もアリでしょう。

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大型冷蔵庫がある特急「36ぷらす3」ビュフェ(2021年7月、恵 知仁撮影)。

 2021年7月、博多駅から長崎駅行きの特急「36ぷらす3」に乗車。ビュフェに入ると、通路の隣に大型の冷蔵庫があり、そこに九州のドリンクがズラリと並んでいました。あえて見せるように商品が置かれているので、入った瞬間に心が躍ります。

 そして術中にはまった私(恵 知仁:鉄道ライター)は、「じゃがたらお春」という長崎のジャガイモ焼酎を手にしていました。カウンターでカップと氷がもらえます。

【写真】「昔の新幹線」にあった懐かしの飲食設備 & 令和の「車内買い食い特急」の旅

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コメント

5件のコメント

  1. TGVのバー車両行ったよ‼️新幹線🚅にも欲しいけど無理だろうな。新幹線のビュッフェでカレー🍛食った事もあるオッサンです⁉️

  2. 新幹線の食堂車は数回利用したけど、ひかりの自由席だと遠いんだよね。食堂車まで。

    しかも禁煙車は1号車しかなかったから、8号車までえっちらおっちらと。

    恐らく主な利用者はグリーン車や指定席の客だけだったんだろうな。

  3. 1976年のGW。中央東線の列車は今からでは信じられないほど少なかった。放送はビュッフェが暇な旨を告げるが、やっとつかんだ自由席を明け渡してまでそこにたどり着くには、絶望的な通路の混雑だ。

     混んでいるために車内販売にすらありつけない現象はその後も国鉄時代に何度も遭遇した。

  4. 私鉄の“食堂車”は、東武の「スペーシア」にありますね。

    あと、伊豆急行にもかつてありましたが、最近「サフィール踊り子」で復活しました。

  5. 近鉄の特急しまかぜの食堂車でカレーを食べました。

    ゆったりとした時間が流れていてとても気分が良かった。