「高速そば」閉店は序章か? 新開地駅&メトロこうべ 昭和レトロ消えていく地下街

「高速そば」だけじゃない、変わる地下街

 新開地駅の改札内では、「高速そば」とカレーが名物だった喫茶店「カフェステーションU」がほぼ隣接して営業を続けていましたが、喫茶店はひと足早く閉店しており、2018年に複数のテイクアウト専門店からなる「エキナ新開地」としてリニューアルされています。

 神戸高速鉄道の担当者によると、今回の閉店は「高速そば」の運営元(虎重山本食品興業。「浪花そば」などを運営)から退店の申し出があったからで、後継テナントを探しているものの今後は未定とのことです。当たり前のようにあったそば店や喫茶店がない新開地駅・西改札口は、不思議な違和感があります。

 なお「高速そば」は、同駅から隣の高速神戸駅まで続く地下街「メトロこうべ」の東端に位置していましたが、メトロこうべのホームページや案内看板からもすでに削除されています。実は新開地駅だけでなく、この地下街も大きく生まれ変わろうとしているのです。

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新開地駅の神戸電鉄ホーム(宮武和多哉撮影)。

 メトロこうべは、神戸市中心部に乗り入れる私鉄4社をつなぐため1968(昭和43)年に開業した神戸高速鉄道とともに整備されました。高速神戸駅が国鉄(現在のJR)神戸駅や市営バスのターミナルに近いこともあり、約700mの地下街は乗り換える人々の賑わいが長らく続きましたが、開業から50年以上が経過した現在は路面の段差や設備の老朽化も目立ち、現在では空き店舗も出るようになっています。

 こうした状況を改善するために、2021年7月から「メトロこうべ中間通路美装工事」が行われます。老朽化でところどころ浮き上がっていたタイル床は更新され、薄暗かった天井は照明の入れ替えや柱の改装によって、圧迫感が少なく歩きやすい空間に大きく変貌を遂げる予定です。

【ザ・昭和】地下街「メトロこうべ」現在の様子

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コメント

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1件のコメント

  1. そば屋が駅から全くなくなることはすぐにはないでしょう。改札外も含めれば。