赤字続くも「確実に回復基調」のJAL 改善の理由は? 海外ほどV字回復がないのはナゼ?
純損益は579億円の赤字でしたが……。
4000便超の貨物臨時便を運航
JAL(日本航空)グループが2021年8月3日(火)に、2022年3月期第1四半期連結業績(2021年4月~6月)を発表しました。
航空業界では、いぜん新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けていることから、JALのこの時期の純損益は579億円の赤字となりましたが、前年同時期と比較するとから357億円の改善が見られました。同社の菊山英樹専務執行役員は「厳しい状況ではありますが、確実に回復基調にあります」とコメントしています。
大きな伸びを見せているのが、航空貨物事業です。この時期の売上収益は476億円。これは昨年の第1四半期とくらべ、200億円の増加が見られます。また、現時点で、国内線、国際線旅客便の収益は復調傾向にあり、緊急事態宣言発出後の予約数も「沖縄については微減だが、それ以外は微増の動きが続いている」(菊山専務)としています。
菊山専務によると、2022年3月期第1四半期の貨物事業は「国際、国内あわせて、この前の第4四半期より200便ほど多い、4111便の貨物便臨時便が運航された」とのこと。品目については「アメリカに向けた半導体や電子部品、在宅勤務や巣ごもり需要に対応するようなEコーマスなどの需要が強いといえます」としています。
一方で、アメリカでは事業環境が改善し黒字化する航空会社がみられる一方で、JALをはじめとする国内航空会社の業績は苦しい状況が続いています。これについて菊山専務は、「アメリカはワクチンの接種もスピードも早く、デジタル証明などの先行的な取り組みが進んでいる部分があるかと思います。私たちも現在、日本ではどうあるべきかというところを含めて関係各所とコミュニケーションをとっています」と話しました。
【了】
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