アフガニスタン退避支援に自衛隊派遣 法的に課題も? 「人道と遵法」どう折り合うのか

法的に人道をまっとうできない場合、人はどのように振るまうのでしょうか。急変したアフガニスタン情勢を受け、日本政府が自衛隊を現地に派遣しましたが、法的には課題のある対応です。どのような点に注目すべきかを解説します。

そもそも自衛隊機は外国へ展開していいの?

 実は、今回の派遣に関する最大の問題として筆者(稲葉義泰:軍事ライター)が考えていたのが、自衛隊によるアフガニスタン展開の国際法上の根拠です。

 原則として、一国の軍隊が他国の領空や領土に勝手に進入することは、その国の領域主権を侵害する国際法違反行為にあたります。そのため、今回のようにたとえ自国民を退避させるためであっても、他国領域への軍用機などの進入に際しては、事前にその国の同意を得る必要があるのです。

 実際、これまで自衛隊では2004(平成16)年の在イラク邦人輸送を皮切りに、2013(平成25)年にはアルジェリア、2016(平成28)年にはバングラデシュおよび南スーダンにおいて、計4回の「在外邦人等の輸送」を行ってきましたが、そのいずれにおいても、現地の日本大使館を通じ、領域国などの同意を得たうえで実施されてきました。

 しかし今回の場合、タリバンによる電撃的な侵攻により、アフガニスタン政府が事実上崩壊してしまったため、アフガニスタン政府に対する同意を得なければならないという要件を満たすことができない以上、自衛隊の派遣は不可能と思われていたのです、

【写真】2021年8月21日撮影 カブール国際空港の警備の様子

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コメント

1件のコメント

  1. 領域国の同意を得なければいけないと規定されてはいるものの、その「領域」が「国」の態をなしていない有り様なのだから、そもそもこの条文の適用対象ではないようにも思える。

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