東急「限界を知れる新技術」を実用化 これは「走る舞台照明装置」か?

東急電鉄が、「鉄道版インフラドクター」を大手民鉄で初めて実用化しました。建築限界の計測やトンネル特別全般検査に活躍し、コストの削減が可能なほか、保線技術の継承にも効果を発揮するといいます。

まるで「走る舞台照明装置」のような見た目 色々あるその効果

「鉄道版インフラドクター」の機能、効果は、建築限界の計測だけではありません。レーザースキャナにくわえ多数の8Kカメラと照明装置を搭載し、定期的に実施せねばならない「トンネル特別全般検査」を省力化できます。

 そうした線路の検査に必要な労力、費用の削減などのほか、検査精度の向上や技術継承支援につながることも、大きなポイントです。

 線路周辺の状況が一律的に、定期的にデータ化されるため、検査精度のばらつきがなく、「技術の継承」もより具体的に行えます。

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トンネル内を計測する東急の「鉄道版インフラドクター」(画像:首都高技術、撮影協力:朝日航洋)。

 また、線路とその周辺が3Dデータ化されるため、そこからトンネル壁面の展開図などを作成することも可能。報告書の作成、台帳検索といった事務作業や次回の検査作業が効率化される、施設管理が高度化される、という利点もあるそうです。

 このように線路保守をDX化する「鉄道版インフラドクター」は、東急グループの伊豆急行で2020年に実用化されていますが、東急電鉄で使用される今回のものは、より細かなデータをとれるようになっているとのこと。

 検査費用は、最大3割の減少が目指されます。こうした線路設備の検査に関する課題は東急電鉄固有のものではありませんから、今後、他の鉄道事業者にも導入されるかもしれません。

【了】

【画像】線路上にある「目に見えない建築限界」のイメージ

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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