自動車カラー「何色だかよく分からない色」増加中 なぜか トレンドは“中間色”

「18万人の社員の転勤ナシ」が決まるような世の中を捉えた?

 今年のカラートレンド予測の全体テーマは「SUPERPOSITION(スーパーポジション)」。日本語では「重ね合わせ」と訳される量子力学の用語だといいます。

「コインをコマのように回転させると、表の要素も裏の要素も全て目に入ります。これが『重ね合わせ』です。同時発生、同時進行といった状態が形容され、コロナを経て、相反するものが一斉に起こって生活に影響を及ぼしている状況が、重ね合わせの原理に似ていたことからテーマに据えました」(BASFジャパン 松原さん)

 松原さんはこのたとえとして、日本の某大手通信企業が18万人いる社員の転勤を無くす決断をしたことなどを挙げ、「大きなかじ取りの変更は発想の転換です。また、サステナビリティが取りざたされ、自由度や柔軟性も上がっています。均一でなければならない発想では絶対に生まれない中間的な考え方、これもスーパーポジションの解釈に似ているでしょう」と話します。

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カラートレンド予測を説明するBASFジャパンの松原さん。パープルからゴールドに色変化するサンプル(2021年10月19日、中島洋平撮影)。

 とはいえ、コロナで沈んだ世の中を踏まえ、カラーサンプル全体としては、際立って明るいトーンのものは打ち出していないそうです。それでも、明るめな色も意図的に数色入れているそう。

 これは、「中間的な考え方による世の中の盛り上がりへの期待」であるといい、今後さらに、明るい色が世の中に増えていくと予測しているということでした。

【何色っていうの…】各地域の「キーカラー」(画像&写真)

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