レギュラー170円台の地域も ガソリン高騰は脱炭素のひずみ? 今後も値上がりか

ガソリン価格が上昇し続け、実に7年ぶりの高値を更新しています。その原因はガソリンだけの問題ではなく、世界的な「脱炭素」の動きのひずみとも言える状況があります。

ガソリン価格7年ぶりの高値

 ガソリン価格の上昇に歯止めがかかりません。
 
 資源エネルギー庁が2021年10月20日(水)に発表した石油製品の価格調査結果によると、18日(月)時点におけるレギュラーガソリンの店頭における現金小売価格の平均は、1リットルあたり164.6円でした。値上がりは7週連続で、前の週から一気に2.5円アップしています。

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ガソリン価格が7年ぶりの高値水準となっている(2021年10月21日、乗りものニュース編集部撮影)。

 9月下旬から値上がり幅が大きくなってきており、ついに164円台に到達。これは2014(平成26)年10月以来、7年ぶりの高値水準です。地域別で見ると、もともと他地域よりガソリン価格が高い傾向がある山形、長野、長崎、鹿児島の4県では170円台を突破しています。

 資源エネルギー庁の価格調査を受託している石油情報センターによると、近年のガソリン価格の動向は原油価格のそれに直結しているといいます。コロナによる需要減で一時はガソリン価格も大幅に下落。その後、世界でワクチン接種などが進展し、経済活動の活発化への期待感が高まったことで、日本では緊急事態宣言中であってもガソリン価格は上昇を続けていた、というのが大まかな昨今の動きでした。

 ただ、直近は「ふだんと違って原油だけの事情ではない」(石油情報センター)とのこと。

「中国での火力発電が、石炭から石油にシフトしていることが挙げられます。石炭と天然ガスの価格が高騰しているためです」(石油情報センター)

 その石炭と天然ガスの価格上昇率は、「おおむね原油の倍くらい」とのことで、これらの代替としても、石油の需要が高まっているのが価格に影響しているというわけです。

【170円台も】最新版・県別ガソリン価格「高い県 vs 安い県」

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コメント

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2件のコメント

  1. 高騰と言いながらなぜ平均価格以下の写真を使うのだろうか

  2. それぐらいしないと二酸化炭素の排出量は減らないのかもしれないが、それでも必要な人は使う。