戦後初の国産4発飛行艇「PS-1」保存機が風前の灯 日本の航空技術の結晶は残るか?

日本は世界でも数少ない飛行艇を独自開発できる国です。現在の海上自衛隊US-2救難飛行艇を独自に造ることができたのは、太平洋戦争後、初めて国産開発したPS-1があったからこそ。しかし、そのPS-1の1機が国内から姿を消すかもしれません。

国産飛行艇の展示場所「飛行艇ミュージアム」

 PS-1は、前出のとおり23機が生産され、うち3機が保存・展示に供されました。熊本県に1機、そして山口県に2機です。ただ、熊本県の1機は天草市の「パールセンター」に展示されていたものの、屋外展示による老朽化から2018年に解体処分されています。そして山口県に残る2機についても、県東部の周防大島町にあるキャンプ場「なぎさパーク」にある機体は、やはり屋外展示による経年劣化から2021年内の撤去処分が決まっています。

 残るは山口県東部の岩国市にある1機のみですが、これは在日米軍岩国基地の敷地内にあり見学は事実上不可能な状態です。この機体も劣化が進んでいるため、もしかすると解体処分される可能性は捨てきれません。

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海上自衛隊とアメリカ海兵隊が共同使用する岩国航空基地のアメリカ海兵隊エリアに残されているPS-1(5813号機)。「フレンドシップデー」などの基地公開行事でも展示されることはない(大塚正諭撮影)。

 ただ2021年10月現在、岩国市と市商工会議所が広報施設として「飛行艇ミュージアム(仮称)/海上自衛隊岩国広報館」の整備を防衛省に要望していることから、もし実現したら、在日米軍基地内のPS-1もここに展示される可能性はあるでしょう。

 なんとか残る最後のPS-1、戦後日本の航空技術を後世に語り継ぐという意味からも残してほしいものです。

 ちなみに、PS-1の改良型であるUS-1救難飛行艇は20機生産され、2021年10月現在、鹿児島県の海上自衛隊鹿屋航空基地史料館、岐阜県の岐阜かかみがはら航空宇宙博物館、そして山口県の海上自衛隊岩国基地(一般見学は不可)に1機ずつ計3機、保存されています。

【了】

【写真】海上自衛隊のPS-1、US-1A、US-2を一挙見

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子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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