なぜ? 津軽海峡の真ん中は日本じゃない 中露艦隊が通航しても文句をいえないワケ

津軽海峡を中露の艦艇が大挙、通航しました。日本としては自宅の庭を、凶器を携えて歩かれたようにも思えますが、法的にはなんのお咎めもありません。むしろ、あえて海峡を明け渡しているともいえます。もちろんワケありです。

特定海域は「国際海峡」なの?

 今回の件について、もうひとつネット上や報道で見られた言説として、「津軽海峡は国際海峡である」というものがありますが、実はこれには補足が必要です。

Large 20211024 01
情報収集にあたった海上自衛隊すがしま型掃海艇「いずしま」(画像:海上自衛隊)。

 そもそも「国際海峡」とは、国際航行に使用される海峡のことで、日本において、この意味における国際海峡としては先述した特定海域が該当する、というのが日本政府の立場です。

 一方で、海洋に関するさまざまな規定などについて定める「UNCLOS(国連海洋法条約)」では、その第3部に「国際航行に使用されている海峡」という規定が設けられているのですが、日本の「特定海域」はここでいう「国際航行に使用されている海峡」に関する規定が適用されません。

 というのも、UNCLOS第36条には「この部の規定は、国際航行に使用されている海峡であって、その海峡内に航行上及び水路上の特性において同様に便利な公海又は排他的経済水域の航路が存在するものについては、適用しない」と規定されているからです。ここでいう「国際航行に使用されている海峡」とは、公海または排他的経済水域同士を結ぶような海峡のことです。そして、その中央部分を公海としている特定海峡については、この部の規定が適用されないのです。

 つまり、厳密にいうと、日本政府が定めたところの津軽海峡など5つの「特定海域」は、UNCLOSで規定されている「国際海峡」にはあたらないということになるのです。

【写真】津軽海峡を通過した中国&ロシアの艦艇

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 敵味方識別機雷を敷設されれば、領海か否かに関わらず、戦時下の敵勢力艦船の航行は不可能なので、いくら平時に通過されても支障は無いでしょう

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  3. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  4. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス