宇宙船は飛行機それとも船? 組織ごとに違う宇宙飛行士の訓練方式 野口宇宙飛行士に聞く

宇宙飛行士になるためには、高い倍率の選抜試験をくぐり抜けた上で長く厳しい訓練を受ける必要があります。加えて訓練内容は国ごと組織ごとに異なったものだといいます。ロシアとアメリカ両方を知る野口宇宙飛行士に聞きました。

まもなく始まるJAXAの宇宙飛行士募集

 2021年に始まる宇宙飛行士選抜試験は、ISS(国際宇宙ステーション)計画のさらに先、アルテミス計画を見越しての人員補充となります。現在JAXAに所属している宇宙飛行士は、10年後にはほとんどが定年を迎えて現場を去ります。一方、アルテミス計画は将来の火星有人探査を視野に入れながら、その第一歩として月への長期滞在を目指すもので、多くの宇宙飛行士を必要としています。そのため、これまでのように10年に1人から2人というペースではなく、毎年あるいは数年という短い期間ごとに、計画的に複数名を採用していく予定となっています。

 さらに、これまで大学の理科系学部を卒業後、一定期間の実務経験を必要とするなど厳しい条件が課せられていた応募基準を緩和し、より多様な人材を発見していきたいとJAXAは述べています。

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無重力環境訓練施設(NBL)での船外活動訓練(画像:JAXA/NASA)。

 新たな宇宙飛行士は、クルードラゴンよりさらに新しい宇宙船に乗ることになるでしょう。アメリカのアポロ計画以降、月とのあいだを往復した有人宇宙船はありませんから、再び作ることから始めなければなりません。当時よりは電子部品や材料の技術は進化していますので、より洗練され、効率の良い宇宙船システムになっていくはずです。それがいままでの宇宙飛行士の目にどう映るのか。逆に、新世代の宇宙飛行士には旧来の宇宙船がどう写るのか。将来のことになりますが、注目し続けたいと考えます。

【了】

【知られざる宇宙飛行士訓練の様子】

Writer:

あるときは宇宙開発フリーライター、あるときは古典文学を教える大学教員。ロケット打ち上げに魅せられ、国内・海外での打ち上げ見学経験は30回に及ぶ。「液酸/液水」名義で打ち上げ見学記などの自費出版も。最近は日本の宇宙開発史の掘り起こしをしつつ、中国とインドの宇宙開発に注目している。

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