宇宙船は飛行機それとも船? 組織ごとに違う宇宙飛行士の訓練方式 野口宇宙飛行士に聞く

宇宙飛行士になるためには、高い倍率の選抜試験をくぐり抜けた上で長く厳しい訓練を受ける必要があります。加えて訓練内容は国ごと組織ごとに異なったものだといいます。ロシアとアメリカ両方を知る野口宇宙飛行士に聞きました。

サバイバル訓練は機種ごとに違う

――宇宙飛行士訓練について伺います。たとえばシャトル用、ソユーズ用、クルードラゴン用で、地上のサバイバル訓練は一緒だと思うのですが、それぞれ宇宙船に合わせてやっている訓練で、特徴的なところがあったらぜひ教えて下さい。

野口:実は、サバイバルこそ別々なんです。

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ソユーズ宇宙船の冬期サバイバル訓練で、合図の発煙筒を振る野口宇宙飛行士。(写真:JAXA/GCTC)。

 結局、サバイバルというのは宇宙船の脱出システムとかなり綿密に連携しています。宇宙船で何かあったとき、脱出システムが作動してクルーを無事に地球まで戻す途中、あるいは戻った後に「なにか起こったらどう対処するのか」というのが訓練内容です。ここが宇宙船のシステムとつながります。システムというのは、宇宙船の構造、打ち上げロケット、脱出のやり方、そういったものをひとまとめにした言い方ですね。私が乗ってきた3機種は全て異なったシステムですから、サバイバル訓練こそ機種固有です。

 宇宙船のカプセルないしキャビンからどうやって出るか、そのときにどうやればいいか。打ち上げや再突入の時に着る宇宙服は完全にそれぞれの宇宙船固有のもので、宇宙船システムとくっついています。その宇宙船、宇宙服ごとに持って行けるものはなんなのか。そういった要素の違いがあって、各機種固有になるのです。ただ、もちろん共通した部分もあります。たとえば「救急道具の使い方」などであれば同じです。包帯の巻き方が宇宙船や宇宙服ごとに異なるはずはありませんから。

 今回、私が乗ったクルードラゴンだと海の上に必ず落ちます。座席の中で浮き輪はどのように付けるか、ハッチが開いてからどういう順番で出るか、などの訓練をみっちりとやらされます。

【知られざる宇宙飛行士訓練の様子】

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