やります「水素エンジン船」 世界に先駆け実船での実証運航に基本合意 商船三井ら
船舶燃料の“本命”と目されています。
川崎系のジャパンエンジンが開発、商船三井系の船に搭載
商船三井、商船三井ドライバルク、ジャパンエンジンコーポレーションの3社は2021年11月9日(火)、ジャパンエンジンが世界に先駆けて開発する舶用低速2ストローク水素燃料エンジンを商船三井および商船三井ドライバルクが運航する船に搭載し、実船での実証運航に向け協力することで基本合意したと発表しました。
ジャパンエンジンは、川崎重工業、ヤンマーパワーテクノロジーとともに、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)によるグリーンイノベーション基金事業に採択され、大型船用の推進用主機関としては世界初となる水素燃料エンジンの開発を行うといいます。
また商船三井グループは2020年代中に“ネットゼロ・エミッション外航船”の運航を開始し、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目指しているとのこと。
実証実験の時期については発表されていませんが、ジャパンエンジンコーポレーションの川島 健社長は5月の記者会見で、IMO(国際海事機関)の目標を達成するには、実船投入の開始、導入促進を考慮すると、2026年までにはゼロエミッション船の実機・実船による検証が完了している必要があると話していました。
現在、船舶の炭素を含まないカーボンフリー燃料としてアンモニアなども注目されていますが、川島社長によると、アンモニアもLNG(液化天然ガス)などとともにゼロエミッションの橋渡しになる技術であり、水素が本命になるとの見方を示しています。
【了】
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