「主翼の内部へ…」 60年前のJAL初ジェット機「DC-8 FUJI号」へ 整備は今とどう違う?

整備士から見る「DC-8はこんな飛行機」

 黄葉さんによると「DC-8のエンジンは非常に大きな音で、黒鉛を吐いて飛んでいました」といいます。「甲高い音で、離陸時にも特徴的な音色があった」(JAL)としています。

 DC-8の整備の思い出について黄葉さんはこう話します。

「DC-8はケーブルで動かす箇所が多かったことから、その調整に苦労した記憶がありますね。また、C整備では燃料漏れのチェックをするのですが、主翼のなかに入って、狭いなかをはいずり回って点検した記憶が残っています。翼のなかは狭くて見えないので、タンク外で磁石をつけ、タンク内では鉄の板をもち、場所を探しながらチェックをした記憶があります」(黄葉さん)

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羽田空港のJAL格納庫に保管されているDC-8の機首部分(乗りものニュース編集部撮影)。

 黄葉さんはDC-8と比べ、現代の旅客機は「いろいろな不具合をコンピューターが教えてくれる点や客室の快適性やエンターテインメントシステムなどが進化しています」といいます。一方でDC-8は「人間の整備感がかなり出る機体」で、「人間とメカニズムとの融合により、整備士が育てられる旅客機であったと思います」と称しました。

【了】

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