新幹線の「レール削正車」新型車両に更新へ 砥石を自動制御で効率アップ
現車両よりも賢くなりました。
「無駄をなくす」新機能を搭載
JR東海は2021年12月8日(水)、東海道新幹線の線路メンテナンスに使用されているレール削正車2023年に2編成を新型車両へ更新すると発表しました。
レール削正車は回転する砥石でレール表面を削り、亀裂の発生などを防止する保守車両です。現在、スイスの車両メーカー「スペノ」製の2編成が運用されていますが、どちらも同社の新型車両に置き換えます。
新型車両は、新たな機能として「削正支援システム」を搭載。各工程にあわせて砥石の圧力と角度を自動調整できるようになり、1区間の作業に要する移動量が2往復から1.5往復に減らすことができます。また、削正能力も1時間あたり600mから800mに向上します。
あわせて、完全にすり減った砥石を自動で停止する機能も新規搭載。完全にすり減った砥石をレールに当てると逆に傷つけてしまうため、これまでは念のため作業前に毎回砥石を新しいものに代えていました。新機能により、まだ使えそうな砥石を使い続けられるようになるため、砥石の廃棄量が年間約5トン削減されるといいます。
今回の車両更新にかかる費用は約72億円。1編成目が2023年1月に、2編成目が同年5月に、それぞれ浜松レールセンターに配備されます。
【了】
コメント